知恵の経営

第54回

100年繁栄する会社、実現へ

アタックスグループ 2016年1月20日
 
 今回は、神田経営者クラブの特別研究視察会で訪問した、新日本製薬(福岡市中央区)を紹介する。

 「お客さまには最高の満足と信頼を、社員には未来への夢と希望を、そして、新日本製薬グループは社会に貢献できる企業として限りなく幅広い発展をめざします」を経営理念に、1992年に設立した。

 主な業務は化粧品、健康食品、医薬品の企画、製造、販売。美容と健康は密接な関係にあるという考えから、これらに特化した商品を展開し、顧客へのトータルサポートを行う。

 特に「パーフェクトワン」という商品は、化粧水、美容液、乳液、クリーム、化粧下地など複数のアイテムが持つそれぞれの機能を一つに集約した商品であるオールインワン化粧品市場で、2014年にブランドシェアナンバーワンになった。

 後藤孝洋社長の講演資料には、本社を構える福岡県を中心とした世界地図があった。12年に創業20周年記念として作られたこの地図には、福岡から各大陸に向う飛行機が描かれている。そこには「福岡から世界へ」という強い思いが込められた。

 企業テーマの「100年繁栄し続ける会社づくりをめざす」を実現するため、後藤社長は「現在23年目で、あと77年。繁栄し続けるためには、当社にしかない技術や仕組みが不可欠」と語った。

 05年に就任した後藤社長が長期間成長を見込める分野で、世界を舞台に戦えることを可能にするために出した答えの一つが、薬用植物の研究栽培を行う拠点として、06年に設立した薬用植物研究所(山口県岩国市)だ。

 日本の生薬自給率は約12%しかなく、安全・安心な生薬の安定供給が課題となっている。そこで同社は、生薬の原料となる薬用植物の栽培を通じて、国内自給率を高めることが製薬会社の使命と考えた。

 顧客に安心・安全な製品を届けるために「材料からこだわりたい」という思いから、1万5000平方メートルの敷地内で約200種類の薬用植物が栽培され、研究所内では日夜、オリジナル品種が開発されている。

 安心・安全な商品・原料を提供することで、顧客、地域、社会へ貢献することが企業理念の実現につながる。その結果として、強く永く、繁栄し続ける会社になれるのである。
<執筆>

アタックスグループ主席コンサルタント・西浦道明
2016年1月20日「フジサンケイビジネスアイ」掲載

 
 

プロフィール

アタックスグループ

顧客企業1700社、スタッフ170人の会計事務所兼総合コンサルティング会社。「社長の最良の相談相手」をモットーに、東京、名古屋、大阪、静岡でサービスを展開している。

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