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【キッズデザイン新時代】空間作りのプロ リアル体験通して創造性育成

株式会社丹青社 掲載日:2017年4月17日

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国立科学博物館「親と子のたんけんひろば『コンパス』」の展示スペース。遊びながら剥製に触れることで科学に興味を抱かせる

「こころを動かす空間創造のプロフェッショナル」を自認する丹青社は、2016年度の「第10回キッズデザイン賞」で3件の空間デザインが受賞し、累計で10件に達した。受賞も5年連続となり今や常連組だが、プロダクト(製品)が多い中で異色の存在ともいえる。

3件とも「子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門」での受賞で、子供たちの創造性育成に一役買っている。高橋久弥プリンシパル クリエイティブディレクターは「空間デザインを子供たち(の身体的・精神的特徴)にフィットさせるのが重要と社会が気づいてきた」と説く。

高橋氏が手掛けた「国立科学博物館 親と子のたんけんひろば『コンパス』」もその一つ。実物標本と大型遊具を組み合わせ、それまでターゲットと位置づけてこなかった4~6歳の未就学児に新たな科学体験を提供したことが評価された。

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ま・あ・るに開設した「デコめいしや」。子供の町で働いて得たお金でデコレーションした名刺を買う子供たち

◆“本物”に触れ興味を

東京・上野のコンパスを訪れると、ライオンの肉球を見ることができたり、フタコブラクダのこぶを上からのぞいてみたりすることができる。

科博が所蔵する第一級の剥製資料を、遊具を絡ませることで通常の展示では見られない角度で接することができるように工夫。体を使って遊ぶのが大好きな子供の特性を生かして展示しており、子供たちの主体的な動きを誘発する遊びの場となっている。

高橋氏は「動物園はおりがあって動物と距離ができる。ここでは“本物”に触れることができるので親子のコミュニケーションを育み、科学に興味をもつきっかけになれる」と強調する。おもしろさが知れ渡り、コンパスは予約でいっぱいという盛況ぶりだ。

科博ならではの本物を見る、触れることで、子供の創造性にスイッチが入る仕組みが受け入れられたわけだ。高橋氏は「キーワードは『リアル』。子供たちは一日中、テレビゲームなどリアリティーがない世界にどっぷり漬かっている。現実を生き抜くには、その場でしか味わえないリアルな体験、コミュニケーションが重要」と言い切る。

リアル体験の仕組みをデザインした空間を数多く手掛けてきた。13年1月にオープンした静岡市こどもクリエイティブタウン『ま・あ・る』(静岡市清水区)による「しごと・ものづくり体験」は、第7回キッズデザイン賞で消費者担当大臣賞に輝いた。

ま・あ・るは「子供による子供のための町」をコンセプトに据え、子供たちが町をつくって店舗を出して商品を売るという「仕事ごっこ遊び」でリアルを体験、健全な消費者を育成するのが狙いだ。「商品開発や集客計画から店舗の看板・装飾まで子供が考える。インテリアデザインで丹青社が活躍する出番がない」と高橋氏は笑う。

◆商業施設への誘致

丹青社はリアル体験をビジネスとして提供していくことを社会的ミッションとして掲げる。このためネット販売に押されて客足が遠のく商業施設への誘致が丹青社に求められており、同社の腕の見せ所でもある。

少子高齢社会を迎えた今、子供たちに受け入れられるキッズデザインは、誰にでも分かりやすく楽しい超ユニバーサルデザインになりうる。総人口に占める子供と高齢者の割合を足すと4割に達する。「これを意識して施設をつくり、サービスを考える必要がある。試行錯誤しながら丹青社スタンダードを創出する」と高橋氏は意気込む。そのためにも高齢者のためのコミュニケーションデザイン手法としてキッズデザインを発展させる考えだ。(キッズデザイン取材班)

「フジサンケイビジネスアイ」

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