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株式会社環境緑化保全コンサルタント 取締役 営業部長 楳木 真一氏
困っていることをニーズとして、「今までのやり方を変える」という
発想から生まれた「くりんかロード工法」で環境に貢献をしていきたい

取材日:2014年1月21日


株式会社 環境緑化保全コンサルタント 取締役 営業部長 楳木 真一氏

事業内容について教えてください
 弊社は、造園緑化工事、法面緑化工事、敷地保全対策工事、環境関連調査設計業務、「くりんかロード工法」舗装工事、「くりんかロード工法」舗装コンサルタント業務を行っています。この「くりんかロード工法」とは、石炭灰を使用して雨水を透水し保水する2層構造舗装のことで弊社オリジナルの工法です。(特許出願済)弊社は、私の父が4年前に起こした会社です。もともと、父は、電力会社の送電用鉄塔の敷地保全を専門とするコンサルタントとして30年以上従事してきました。定年まで勤め上げ、2010年、65歳からの起業です。ひとつのことを長年続けていると、そこだけに存在する問題、課題を熟知します。鉄塔の敷地というのは、とても雨の影響を受けやすく敷地外の約1.5倍に匹敵する降雨量となります。多くの鉄塔の敷地は、雨水・鉄塔からの雨滴への対策がなされてきましたが、年月が経過すれば風化(劣化)し、その表土が流出しやすくなります。ここに昨今、問題となっている短時間集中豪雨などが発生すると、大量の雨水が鉄塔敷地内へ流れ込み、風化した地盤の土とともに流出してしまうことがあります。場合によっては周辺の民家や田畑にまで被害を及ぼしてしまいます。このような問題を解決すべく弊社の代表が開発したのが「くりんかロード工法舗装」です。透水層と保水層で構成された2層構造舗装を施すことによる貯水効果で周辺への雨水流出という問題が解決出来ました。困っていることをニーズとして、「今までのやり方を変える」という発想から生まれたこの工法は、鉄塔の敷地以外にも都市型中小河川の洪水氾濫防止や保水効果により表面温度を低下するので、ヒートアイランド抑制(7℃~10℃)効果もあります。他にも 防草対策、舗装面に水溜りが出来ないため水跳ねがなく歩行に安心で、しかも発電の際に廃棄物として発生する石炭灰の有効利用ができるという利点があります。2010年くりんかロード工法舗装協会を設立し、2011年には、国土交通省新技術(NETIS)にも登録しました。施工事例としては、熊本城公園にも採用されています。
くりんかロード工法舗装協会Facebook (https://www.facebook.com/kurinka.innovation)






くりんかロード種類、及び防草対策
現在社員は5名ということですが営業面など、どのように役割分担されているのですか
 現在、父が代表を務め他に「くりんかロード工法舗装」の技術面での開発に携わった技術部長、技術スタッフ、営業顧問、そして営業部長の私、計5名です。設立は、2010年。私は、2013年から加わりました。私自身は、東京で新卒採用として日立製作所に入社後、何社か転職はしましたが、約20年間ずっとIT業界に身を置いていました。父が開発した「くりんかロード工法舗装」をもっと広めたいという想いで、営業というポジションで手伝うことになりました。設立から昨年までの4年間は、特別な営業活動はしなくても、電力会社からの仕事で供給先は確保出来ていましたが、やはりそこだけに依存は出来ないという方針で、昨年(2013年)から積極的に営業活動を開始した訳です。まずは、「くりんかロード工法舗装」の認知活動として、私自身の足で、北は仙台から、東京都内、大阪、南は沖縄(本島、宮古島、石垣)まで市役所など地方の行政機関の担当者に直接電話をかけ、実際にお会いして説明するというFace to Faceの活動を1年間かけて行いました。たまたま、社会人になりたての頃に、官公庁の担当でよく役所に電話をかけていた経験がありましたのでいきなり、そういった行政機関に電話をすることにも全く抵抗ありませんでした。また、これも偶然なのですが、IT企業に在籍していた時代に建設関係のソフトウエアの開発に携わったりしたこともあったので、建設関係の知識も多少あり、おまけに、その時代に身に着けたプレゼンの技術も今では大いに役に立っています。畑違いの業界に居たからこそ活かせるものもあり、キャリアの中で経験することに無駄はないと改めて感じます。実際に自分の足でエンドユーザーの声を聴いたことで、営業資料に何をどのように載せれば伝わりやすいかというポイントも体得出来ました。今年2014年は、それを基に発信することに力を入れていきます。
理念など世の中にどのようなことを発信していきたいですか
 私自身この「くりんかロード工法」を世の中に広めなくてはという、使命感を持っています。それは、何のためかといえば、やはり環境への貢献です。「くりんかロード工法舗装」の保水能力や貯水能力を活かして貢献できることは、たくさんあると思っています。
今後についてお聞かせください
 先ほどもお話しましたが、今年は積極的に発信していく予定です。それによって共感してくれる仲間を集め、更にその仲間と一緒に「くりんかロード工法舗装」を広めていきたいと思っています。また、『屋上緑化』や『メガソーラー』といった他の製品やサービスとのコラボレーションもいくつかスタートさせています。『くりんかロード工法舗装』は、今までの「舗装」の枠にとどまらず、まだまだ多くの可能性を秘めていると思っています。
インタビュー:河合 美智子

略歴

株式会社環境緑化保全コンサルタント 取締役 営業部長 楳木 真一

日立製作所で官公庁へのコンピューター営業に従事、退社後はITベンチャー企業を中心に営業畑一筋を歩み、官公庁から民間まで幅広くこなす。
「くりんかロード工法舗装」の圧倒的な「保水力」に惚れ込み、世の中に「保水力」が
もたらす"あんしん"と"うるおい"のある暮らしを届けるために入社。
"舗装にできることはもっとある!"を信条に保水性舗装の啓蒙活動に取り組んでいる。
2013年イノベーションズアイアワード 審査員特別賞受賞

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