【35歳からの転職ウラ事情】(4)未来は自分の頭で考えるしかない

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□ルーセントドアーズ社長・黒田真行氏

「今から10年後の2025年。1967~74年生まれの団塊ジュニア&バブル入社世代は、人口数が他の世代よりも多いことにより、今後さまざまな雇用問題に巻き込まれる。たとえば、40代で役職に就けるのは、20年前の7割から現在の5割、今後さらに落ち込みが激化する。役職につけない人はさらにやる気をなくし、大企業勤務者が多いため出向や転職先になる中小企業にも嫌われ、受け入れ先がなくなっていく」

リクルートワークス研究所が発表した「2025年の働く予測」および「次世代シニア問題への処方箋」という研究資料は、まさに現・アラフォー世代の未来を予言する内容となっています。もちろん悲観的なシナリオで脅かしてやろうという意図ではなく、あらゆるデータを駆使して客観的に予測したリアルシナリオです。さらには、処方箋というタイトル通り、その問題にどう対応していくべきか、のアイデアが多数語られています。

退職年齢選択制、ワークシェアリング、自律したキャリア形成を促す研修サポート、大都市と地方の転職支援機構、社会保障制度の再編など、いかに長く働ける環境をつくるか、という観点では、どれもうなずける対策案です。

ただ、ここで重要なことは「企業が対応すべきこと」「行政が対応すべきこと」ではなく「個人が対応すべきこと」。マクロな提言によって、社会や企業が“変わってくれる”ことを期待する前に、やはり個人としてこういう未来とどう向き合い、どんな準備を始めるか、ということだと考えます。同研究所によると「40歳を過ぎて、同期120人の中で会社に残っているのは70人。そのうち課長になっているのは5人だけ」というケースもありました。そんな世界が当たり前になるとしたら、どう受け止め、どう動くべきか。出世と昇給だけが意欲の源、という環境に慣らされてきた自分を、客観的にどう見つめ、どう変化させるべきか。

いずれも言葉にするのは簡単でも、日々の生活や長い時間当たり前だと思ってきた常識を変えるのは、極めて難しい大問題ということは承知の上です。もっといえば、35歳以上のミドル向けの転職支援サービスを仕事にしている私からすれば、それは10年後の話ではなく、すでに今、毎日目にしている現実でもあります。

ただ、残念ながら、その問いに正解はありません。問題を解くためのマニュアルもありません。毎日、ミドル世代の方々と面談をしている中で痛切に思うことは、自分にとっての正解は、自分の頭で考えるしか方法はないということです。自分が決めたと思っている“常識”は、実はほとんどが周囲の環境や慣習に刷り込まれたもの。あなたは、その“常識”にいつまでとらわれ続けますか?

                   ◇

【プロフィル】黒田真行

くろだ・まさゆき 1989年リクルート入社。約30年にわたり転職・中途採用サービスの企画に関わる。2006年から8年間「リクナビNEXT」編集長。14年にルーセントドアーズを設立し、日本初のミドル向け転職サービス「Career Release40」(http://lucentdoors.co.jp/cr40/index.html)を提供している。

「フジサンケイビジネスアイ」

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