児童養護施設の出身者向け求人サイト

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フェアスタートの永岡鉄平社長=

児童養護施設にいる高校生や施設を出た若者たちの就労を支援するフェアスタート(横浜市)が、6月に専門の求人サイトを開設し、事業を拡大している。2010年の設立で、翌年に法人化。これまでに東京や神奈川を中心にした約65の施設を対象に活動し、約50人を就職に導いた。

永岡鉄平社長(34)は求人を扱う大手企業で働いていたが「雇用や就職の分野で何か社会の役に立ちたい」との思いから起業を決意。

就職市場を調査する中で、実際に養護施設を訪れて職員に話を聞き、施設を出た若者たちは、職業の選択肢が限られていたり、定着率が低かったりといった実態を知った。「自己分析など準備が不十分で、すぐに自立を求められる環境のため寮の有無や給与といった条件を最優先にして決めてしまう傾向が強い」と永岡社長。

就職を控えた高校生に職業適性検査や面談を実施した後、企業での就労体験を支援する。施設を出た若者の再就職先も紹介している。

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フェアスタートを通じて東京都内のIT関連企業に再就職した中島希望さん(23)は「1人で就職活動するよりも、選択肢が広がった」と話す。

6月開設の専用の求人サイト「18(エイティーン)スタート」は現在、旅行の企画担当やIT関連のプログラマーなど、十数社の求人を掲載。事業内容に加え、社長や社員の写真を載せるなど、単なる求人票にとどまらない「顔の見える」マッチングサイトを目指す。年内に50社、3年後に200社まで求人企業を増やすことが目標だ。

中小企業の経営者らは苦労人を自負する人も多く「苦労している若者や育てがいのある人材を採用したい」との声が寄せられるという。

永岡社長は「施設で暮らした若者は自立心や就職意欲の強い人が多い。中小企業の人手不足解消や技術の継承にもつながる」と話している。

「フジサンケイビジネスアイ」

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