外食チェーンとコラボ 会社でのランチ需要取り込む

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「シャショクル」のサービスを導入したオフィスで、弁当を購入する会社員

オフィスに出向いて社員向けに弁当を販売するサービス「シャショクル」を展開するスターフェスティバルは、大手牛丼チェーンと提携して牛丼弁当をメニューに追加した。これまでの有名店などとのコラボレーションによるオリジナル弁当に加え、おなじみの低価格メニューが加わったことで食の幅が広がり、シャショクルの導入企業に好評なことから、今後も他の外食チェーンの弁当を増やしていく方針だ。

シャショクルは、ランチタイムに余裕がないオフィスで働く会社員を対象にした弁当の出張販売。昼食時の飲食店は混雑し、移動販売の弁当購入でも行列に並ばなければならない。高層ビルにあるオフィスの場合、エレベーターの待ち時間によっては思いがけない形で“ランチ難民”となってしまう人も少なくない。

シャショクルの弁当はオフィスまで来て販売するため、昼休みの時間をロスすることなく、昼食を十分取ることができる。一方、事業所は社員食堂を導入すると数千万円の初期投資が必要とされるが、シャショクルなら初期投資も、ランニングコストもかからない。

弁当の価格は500円から。「たいめいけん」や「六本木イマカツ」などの有名店と提携した高付加価値のオリジナル弁当など全部で4000種類以上をそろえた。これまでに東京、大阪などの都市圏を中心に約140社が導入している。

同社は、手頃な価格で飽きずに毎日食べられる弁当の種類をさらに増やそうと、国民食ともいえる牛丼に着目した。こうして昨年12月に松屋、1月に入って吉野家の牛丼販売をそれぞれスタートした。

牛丼チェーン各社は、一部で移動販売車を使ったり、一定数以上の注文を受けて配達したりしているが、オフィス向けの需要を十分に取り込めていないとみている。「さまざまな商品ラインアップの中の一つであれば、飽きられずに食べてもらえるだろう」との思惑から、シャショクルでの販売に踏み切った。

実際に新規商品として加わると、すぐ人気メニューになったという。吉野家が5日に発売すると、100食用意した牛丼が真っ先に売り切れる事業所もあった。購入者からは「店まで買いに行かなくても、自分の机の近くで食べることができてうれしい」という声が寄せられている。

現在、牛丼チェーン以外の外食チェーンとも協議中。シャショクルのメニューに加えることを計画している。ラインアップを充実させるための商品開発を進めることにより、「『デリバリー型社員食堂』として法人向け弁当販売のトップを目指す」(シャショクル事業部長の大野暉(ひかる)さん)と意気込んでいる。(佐竹一秀)

【会社概要】スターフェスティバル

▽本社=東京都渋谷区恵比寿4-20-3

▽設立=2009年7月

▽資本金=21億6900万円(資本準備金含む)

▽従業員=350人

▽事業内容=弁当宅配やケータリングなどのサービス、インターネットモール運営など

「フジサンケイビジネスアイ」

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