ワンストップサービスで企業支援 銀座セカンドライフ 片桐 実央社長

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 第二の人生は起業から-。定年退職後に事業を興す人が増えている。そんなシニア起業家の味方が銀座セカンドライフだ。会社設立相談をはじめ、オフィスの貸し出し、事業計画立案、経営者対象の交流会やセミナーなど、幅広く支援する。片桐実央社長は「起業支援を通じてシニア層の活性化に役立ちたい」と意欲を燃やす。

 --事業展開の特色は

 「起業家をワンストップサービスで支援していることだ。会社の設立準備に始まり、開業に必要な許認可、資金調達、人脈づくり、そして売り上げ拡大に向けたアドバイスまで、一貫支援を手がけている」

 --具体的にどんな支援を

 「書類作成などの事務処理、レンタルオフィスの提供、経営者対象の交流会とセミナー。これら3つが主な柱だ。まず、起業準備段階で重要な事業計画書の作成から協力する。開業時には法人設立手続きはもちろん、事業開始に必要な資金の算出と各種助成金の申請も手伝う。開業後は、当社と同じフロアにあるレンタルオフィスを提供し、法務などの無料相談に応じる。さらに、月に1度の異業種交流会でビジネスパートナーとの出合いを後押しするとともに、経営者セミナーで法務や会計などの実践的アドバイスを行っている」

 --中核となる事業は

 「レンタルオフィスだ。平日は午前9時から午後9時まで、土曜は午前9時から午後6時まで自由に利用できるフリーデスクを月額基本料金2万1000円で貸し出している。不動産業者らが運営するレンタルオフィスとは異なり、場所と事務機器の提供だけではなく、法律や会計といった経営の専門的なアドバイスのほか、助成金や便利な融資制度の紹介なども無料で行う。ときには、人脈づくりに協力することもある。知恵と知識を授けることができるのが、当社のレンタルオフィスの強みだ」

 --交流会の内容は

 「月に1度、東京・銀座で開催している。参加費2000円で、毎回、80人程度が集まる。そのうち、新規参加者が約4割を占める。当社のホームページとメールマガジンで募集しているが、参加業種などを当社が事前に調整しているため、ビジネスに結びつきやすく有意義な交流になると高い評価を得ている」

 --起業家の傾向は

 「最近は、定年退職者のほか40代や50代での起業も目立つ。また、起業してから経営相談に訪れるケースも多い。業種別では、コンサルティング業やサービス業が大半を占める。初期費用が安いからだろう」

 --ほかの事業展開は

 「厚生労働省の認定を得て職業訓練学校を昨年11月に当社のオフィス内で開校し、再就職支援事業を始めた。再就職に欠かせない技能のパソコン操作や簿記、総務・人事知識について、それぞれ3カ月コースを設けている。将来的には、介護事業も展開したい」(川野智弘)

 【会社概要】▽所在地=東京都中央区銀座7の13の5 NREG銀座ビル1階((電)03・3545・1765)
▽設立=2008年7月▽資本金=1000万円
▽従業員=6人
▽事業内容=レンタルオフィス、会社設立・個人開業相談、交流会・セミナー開催など、起業および起業後の法律・会計を中心とする支援

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【プロフィール】片桐実央(かたぎり・みお) 学習院大法卒。花王の法務部で関連会社の会社設立業務や、大和証券SMBCの引受審査部で企業への株式上場アドバイスなどを経験した後、銀座セカンドライフを創業。行政書士。30歳。千葉県佐倉市出身。

「フジサンケイビジネスアイ」

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