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横浜市水道局はNMRパイプテクター®-NMRPT-で配管内赤錆・残留塩素減少の防止効果を確認_その1

#ものづくり #環境・エネルギー・エコ #特殊技術・特許

横浜市水道局は、明治20年(1887年)、今から133年前に日本で最初に公益水道事業を開始した水道局になります。

現在日本中のどこでも公益の水道サービスを受ける事ができますが、近年水道の水を飲む人の数は減少を続けています。

その理由は、毎年飲料水(水道水)中の塩素濃度が上昇し、その塩素により水の味が低下している事が最大の理由と言われています。

では何故、水道水中の塩素濃度が上昇しているのでしょうか?

水道の水は、各家庭の蛇口まで雑菌の無い、衛生的に問題の無い水を供給する必要があり、その為に水道法で雑菌用塩素濃度が各家庭の蛇口から出る水で0.1PPM以上でなくてはなりません。

ところが水道の配水管が整備されたのは、古いもので60~70年前、新しいものでも30~40年が経過しています。

配水管の材質は、コンクリートライニングのダクタイル管が多いのですが、コンクリートがひび割れて鉄部に赤錆の発生や、細い管に鋳鉄管が使われている場所も多く、赤錆が配管内部の全面に発生します。

太いメイン管も道路の下の埋設部分は取替えられても、作業上の都合から交差点の下の部分は古い鉄管がそのまま残っており、赤錆が発生します。

その赤錆により水中の殺菌用塩素が減少する為、家庭の蛇口で水中の塩素濃度を0.1PPMに保つようにすると、貯水池やポンプ場での塩素の投入量は0.4~0.6PPMと高く、夏場は地区によりますが、0.8~1.0PPMと大変な高濃度塩素水になり、水の味は大変悪くなります。

この塩素濃度が上昇すればするほど赤錆の進行を助長します。当然塩素以外にも赤錆の影響で水の味は低下します。この事が全国の水道局の最大の問題と言えます。

この問題を解決する為、横浜市水道局は配管内防錆装置NMRパイプテクター®を使用して、配管内の新規赤錆の発生を防止し、すでにある赤錆を塩素の減少に影響しない黒錆へ変え、水中の残留塩素濃度が減少する事を防止する試験を、横浜市水道局が保有する鶴見配水池付属公舎で実施しました。

平成23年1月11日に、当時築後20年になる鶴見公舎の建物に入る箇所の給水管(ポリエチレン粉体ライニング鋼管)に、NMRパイプテクター®-50DS1台を設置しました。

NMRパイプテクター®を設置する前の102号室の浴室の水中の鉄分値は、0.27㎎/ℓと配管継手部に発生している赤錆により、高い数値を示していました。同様に、102号室浴槽給水蛇口に付けたフィルターに2週間で13㎎/ℓの赤錆が付着しました。この時の残留塩素値は0.11㎎/ℓ(3回測定した0.12㎎/ℓ、0.10㎎/ℓ、0.12㎎/ℓの平均値)でした。

NMRパイプテクター®設置4週間後の102号室浴槽給水の水中の鉄分値は、0.14㎎/ℓと約半分に減少しました。同様に、その時に付けたフィルターに2週間で付着した赤錆量は4.8㎎/ℓと63%減少しました。そして、赤錆が黒錆に変化した事で残留塩素濃度は0.52㎎/ℓと4.7倍に増加しました。

この結果により、NMRパイプテクター®は直管部が錆びない給水管の継手部断面に発生する赤錆を黒錆に変え、赤錆の水中への溶出量を低下させると同時に、赤錆により低下していた水中の残留塩素の低下を防いだ事を立証しました。

なお、採水作業とフィルターの着脱、及び外部検査所への送付、並びに残留塩素濃度の測定は全て横浜市水道局の方が立会い実施されました。

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