【土砂災害・防災関連】土砂災害発生危険度把握のための土中水分量センサ開発/多地点・多深度計測による大面積水分分布の観測
静岡大学 学術院工学領域 電気電子工学系列 准教授 二川 雅登
■キーワード:土砂災害危険度把握、土中水分量、養分濃度、地温
■研究の概要
近年、集中豪雨などにより土砂崩れ(斜面崩壊)が多く発生しており、家屋や道路、鉄道線路に接する斜面や盛土の安定性や危険度の把握がとても重要になってきています。雨などによる土中水分量の増加が、土の摩擦力を低下させると共に土の重量を増加させ、斜面の危険度が増すことにつながります。そこで、開発した土中水分量センサを含むマルチモーダルセンサを使い、斜面崩壊の予知、地盤の安定性評価へと役立てる研究を行っています。
開発したセンサは、小型かつ高性能であり、様々な土壌の計測が可能です。特に、世界初の技術として数ミリから数メートルの任意の範囲の計測を可能としており、土中水分の面分布を隙間なく観察できる画期的な技術を有しています。
■特筆すべき研究ポイント
・土中水分量、養分濃度、温度を一度に計測できる、マルチモーダルセンサを開発
・数ミリから数メートルまでの様々な空間の水分量を計測できる
・無線によるデータ収集が可能で環境制御へと活用することができる
■関連書籍等
防災・農業のための土壌・培地センシング, 暮らしと人を見守る水センシング技術, シーエムシー出版, ISBN 978-4-7813-1428-0, 2019年6月, (二川雅登)
■相談に応じられる関連分野
・土壌水分計測技術
・化学・物理センサ計測技術
・集積回路技術
■その他の社会連携活動
・静岡大学防災総合センター 兼務
・長野県塩尻市の消防防災課と連携
・浜松市春野町での現地計測を実施中
・精密農業用センサ開発
・カプセル型ケミカル分析センサ開発
■お問い合わせ
静岡大学 イノベーション社会連携推進機構
TEL: 053-478-1702
E-mail: sangakucd@cjr.shizuoka.ac.jp