【東京都市大学旬シーズ】次世代の光暗号通信のためのゲルマニウム・スピンLED
東京都市大学 総合研究所 ナノエレクトロニクス研究センター 教授 澤野憲太郎
■概要
近年 、量子コンピュータの開発が世界的に急速に進み、現行の暗号通信が容易に解読可能となることが危惧されています。この問題を解決すべく、従前技術よりも飛躍的に解読が難しく、安全性の高い光暗号通信の実現が求められております。そのために私たちは、電子のスピン情報を光の偏光情報に変換可能な、スピン発光ダイオード(LED)に注目し、特にシリコン半導体チップ上に集積可能である、ゲルマニウム(Ge)材料を用いたスピンLEDの開発を行っております。これは、チップ上光配線をも実現可能とし、飛躍的な低消費電力化につながる技術です。
■活用例
・GeスピンLEDは、シリコンICチップ内部へ組み込まれ、偏光した光を発生可能な光ICチップが完成する
・光ICチップは暗号化を飛躍的に高めた光通信に、また赤外偏光センサーなどに利用される
■お問い合わせ
東京都市大学
E-mail:sawano@tcu.ac.jp
URL:https://www.arl.tcu.ac.jp/research/nano.html