【化粧品関連】老化細胞の若返りを目指した機能性ナノキャリアの開発
東京都立大学 都市環境学部 環境応用化学科 教授 川上 浩良
■研究内容
我々の身体は40兆個の細胞から構成され、その細胞の老化が様々な疾患の原因と考えられています。私たちは老化した細胞を選択的に死滅させることで疾患を治療するセノリティックドラッグの開発や、また疾患細胞(細胞老化が原因)にマイトファジーを誘導し不全ミトコンドリアを除去することで細胞機能を回復させるリポソームナノキャリアの開発に成功してきました。
さらに、難治性疾患の完治治療が可能とされる間葉系幹細胞や、その細胞から分泌物されるエクソソームは極めて高い治療効果を示すことが期待されています。しかし、間葉系幹細胞を治療に用いるためには体外で継代培養を行う必要があり、その過程で間葉系幹細胞は老化することが知られています(エクソソームも同様)。私たちが開発したマイトファジー誘導ナノキャリアを間葉系幹細胞に投与すると、老化した間葉系幹細胞内の不全ミトコンドリアが除去され、その結果、細胞機能が回復し細胞が若返る可能性が示されました。
■応用分野
医薬品 化粧品材料
■お問い合わせ
産学公連携センター(東京都立大学管理部 研究推進課 外部資金係)
TEL 042-677-2729
http://www.tokyo-sangaku.jp/sangaku_works/