【建築】気泡管を用いた高感度傾斜計による建築物のヘルスモニタリングと土砂災害への応用
茨城大学 理工学研究科 数理・応用科学領域 教授 湊 淳
■概要
当研究者は、高感度気泡管の撮影により装置の傾斜角を求める手法を開発してきました。画像中の気泡の位置を検出することにより傾斜角の自動計測を行います。本手法は温度の影響を受けにくく、カメラ付きのボードコンピュータを使用することにより小型で安価な計測システムを構築でき、ネットワーク化も容易です。高精度の加速度センサを組み合わせることにより、振動および角度変動情報を同時に取得することもできます。開発した装置を使い、土砂災害の予測、建物のヘルスモニタリングを目的として検証実験を行ってきました。
■新規性・優位性
気泡管をカメラ撮影するという単純な手法ですが、0.001度程度の分解能で角度計測が可能です。
■活用例
・防災分野・・・土砂災害の予想される地域で災害の予兆を検出し知らせます。
・構造物のヘルスモニタリング・・・ビルなどの構造物に設置しその特性を調べ、構造物のヘルスモニタリングに役立てます。
■社会に与える影響
装置としては安価なので、全国の高リスク地域、高層ビルに設置されれば市場規模はかなり大きなものとなります。防災、構造物のヘルスモニタリングいずれも社会に対する影響は大きいと考えられます。
■特許情報
・特願2012-125896(特許第5590533号)
・特願2016-93674(特許第6028119号)
・特願2022-121482(特許第7214176号)
・特願2007-191782(特許第4335271号)
■お問い合わせ
茨城大学 研究・産学官連携機構
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