【兵庫県立大学特集】テラヘルツ波を用いた研究・開発・応用
兵庫県立大学 工学研究科 電子情報工学専攻 有川 敬
■概要
電波と光の間に位置し、これまで人類が唯一使いこなせてこなかった電磁波であるテラヘルツ波を用いた研究を行っています。テラヘルツ波を利用することで、超高速な次世代無線通信(6G, 7G)や、今まで見えなかった情報を可視化する新しいセンシング技術が可能になります。X線、可視光、赤外線、ミリ波などの従来用いられてきた電磁波と比較すると、紙・樹脂・衣類などを透過する、霧や煙に散乱されにくいなどの特徴があるため、様々な非破壊・非接触センシングが可能になります。また、フォトンエネルギーが小さいため被爆の心配がなく、人体に対しても利用可能です。さらに、多くの物質が指紋スペクトルと呼ばれる固有の吸収特性を示すため、物質特定も可能になります。
■ポイント
レーザーベースの広帯域・超高速テラヘルツ分光から、半導体ベースの狭線幅・高い周波数分解能の測定まで、多様なテラヘルツ波計測が可能です。
■応用分野
工業製品における異物混入の検知、危険物の探知、水の状態判断、微細モーション検知、物性評価など。
■お問い合わせ
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