【建築】木材・木質材料・紙を不燃化する最新技術
金沢工業大学 バイオ・化学部 応用化学科 教授 露本 伊佐男
概要
我々の研究グループではこれまでにポリホウ酸ナトリウム塩を使用して不燃木材を製造し、実用に供してきましたが、製造に加温が必要な上、外観に難があるなどの課題がありました。
今回、新しくアンモニウム塩、グアニジウム塩、メチルアミン塩等の新しいポリホウ酸塩を合成することに成功し、不燃認定レベルの木材を常温で製造することに成功しました。不燃加工後の木材の外観もナトリウム塩より美しく、実用性が高い。さらに新しい技術により耐水性の付与にも成功しました。
活用例
不燃木材の製造にはこれまで加熱と加圧が必要でしたが、今回、新しく開発した不燃剤により常温下での含浸処理で不燃木材の製造が可能になりました。加熱が不要なので、製造コストが削減できます。また、外観がこれまでより美しいことから、意匠性の高い場所での使用が可能となります。さらに、耐水性を付与したことにより、これまで不可能だった不燃木材の屋外使用に道を拓きました。
キーワード
木材、建設材料、不燃化、難燃化、耐火、耐水性、木質材料、紙、セルロース
お問い合わせ
金沢工業大学 産学連携局 研究支援推進部
E-mail: k-moroya@neptune.kanazawa-it.ac.jp
TEL: (076)248-9504