【LED】新規白色LED照明を用いた収穫後の青果物におけるビタミンC保持技術の開発
静岡大学 農学部 共生バイオサイエンス 加藤雅也教授
新技術の概要
・研究開発の背景
ブロッコリーは、収穫後、急速にビタミンC 含量が減少し、鮮度が損なわれる。収穫後のブ ロッコリーへの青色LEDを用いた光照射は、 ブロッコリーのビタミンC含量を減少し、赤色 LED を用いた光照射は、ビタミンC含量を保持することが明らかとなっている。本研究では、青色光を低減した新規の白色LEDを用いた光照 射によるビタミンC保持について調査を行った。 また、ビタミンC保持のメカニズムを明らかに すべく、関連遺伝子の発現を調査した。
・主な研究開発成果
収穫したブロッコリーに、図1のような波長 スペクトルの異なる3種類の異なる白色LED を用いて光照射を行った。
青色光を低減した白色LED Cを用いることにより、図2のように、収穫後のブロッコリーの外観が良くなり、また、ビタミンC含量も 保持された。
従来技術・競合技術との比較
ショーケースや冷蔵庫の照明として、青色光や 赤色光は青果物の外観色や鮮度の見分けが困難 で不向きなのに対し、本技術の青色光を低減した新規の白色LEDは、外観色の保持も可能で あり、使用が期待できる。また、青果物のビタミンC含量が損なわれる可能性がある白色LEDの問題点が解決できる。
想定される技術移転
青色光を低減させた新規の白色LEDを用いて、収穫後のブロッコリーに光照射を行いビタミンC含量の変動を調査した結果、新規の白色 LEDは、従来の白色LEDよりも、ビタミン C含量を保持したことから、ビタミンCなどの 栄養成分を保持することが必要な冷蔵庫等の電気製品製造企業や、照明器具メーカー等と連携 し、実用化を目指したい。
※図については産学連携推進協会のサイトをご参照ください
『カンキツ果実の赤色色素の生合成メカニズムの解明 おいしそうな色のミカンをつくる 』
https://www.youtube.com/watch?v=kJZHf4P6Os8&feature=youtu.be
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