【ライフサイエンス】肌に優しい新規化粧品用白色顔料の作製
京都府立大学 大学院生命環境科学研究科 斧田 宏明 講師
■キーワード
光触媒活性 白色顔料
■研究内容
一般的に白色顔料として用いられている酸化チタンや酸化亜鉛は光触媒活性をもつため、紫外線にあたることにより皮脂が分解されます。そのため酸化ケイ素などによるコーティングなどにより分解を抑えますが、完全に皮脂を分解しないということではないことと、酸化ケイ素自体が皮膚に比べて硬い材料であることから皮膚を傷つけていることが問題となります。
そこで、本技術では、生体親和性を持つリン酸塩に着目し、光触媒活性を持たず、保水性を持ち、滑らかな塗布が可能であるリン酸チタンやリン酸亜鉛を化粧品用新規白色顔料として開発しました。また、酸化チタンや酸化亜鉛の表面をリン酸化し、表触媒活性を抑制した白色顔料も作製しています。
■応用・用途のイメージ
化粧品、塗料など。
■アピールポイント
光触媒活性をもたないまたは抑制した顔料。
滑らかさが高い。
■関連情報
化粧品用白色顔料 コート不要なリン酸塩系:化学工業日報、2012年10月12日、4面
京都府立大学大学院生命環境科学研究科 応用生命科学専攻 材料化学研究室
研究室ホームページ: http://www2.kpu.ac.jp/life_environ/mat_chem/index.html