【環境浄化】水中プラズマを使った大容量・高速水処理装置
佐賀大学 理工学部 電気電子工学科 猪原 哲 准教授
主な研究分野
放電プラズマ工学、高電圧パルスパワー工学
本技術の概要
生産現場では、1日当たり数10~数100トン規模で大量の廃水が排出されます。また、有害難分解性物質を含み、従来の水処理法では解決できない場合があります。本技術は、大量の廃水中の有機化合物や細菌をプラズマによって処理するものです。
本技術では、排出される処理水に水中キャビテーション気泡を発生させ、その気泡群内に高電圧電極を設置してプラズマを生成します。この方法によって、外部からの原料ガスを供給することなく、低電圧(1000V以下)で水中プラズマを生成させ,大量の廃水を短時間に処理できます。
本技術の原理
○キャビテーション気泡によって低い電源電圧を実現
○原料ガスの外部供給が不要
○高酸化力のラジカルによる難分解性物質の処理
○大型微生物とバクテリアを同時に処理可能
○高流量の条件で処理可能(プラントにインラインで組み込み可能)
主な研究成果
○高伝導率の廃水にも対応可能
○微生物とバクテリアを同時に処理
○ノズルレス方式によって圧力損失を軽減可能