大都市に地場特産品を売り込もうと地方自治体や経済団体が、流通業界にパイプを持つ販売のプロと連携する動きが活発だ。
そこで活躍しているのが、セールスレップだ。
セールスレップは販売代理人を意味するSales Representativeの略。欧米では医師や弁護士と同様に専門職として社会的地位も高く、日本セールスレップ協会によると米国では十万人以上が活躍。
成功報酬は米国の例では平均で製品原価の12%とされる。
国家資格ではないが、協会による資格認定制度があり、これまでに約1,000人以上が取得している。代理人育成や資格認定に取り組む同協会が2003年度から原則として自治体など公的機関の委託を受けてセミナーなどを実施している。セミナーや商談会の開催費用や参加企業の募集、代理人の交通費は自治体などが負担。協会は適任の代理人の派遣や企業への助言を行う。販路拡大が見込まれる商材があれば、企業と代理人が直接契約し、営業活動が始まる。
企業の競争激化で活躍の場 働き方の多様化も反映
会社に属さない職業形態であるセールスレップ(販売代理人)が活躍の場を広げている。メーカー間の競争激化で商品の「目利き」と営業の両方ができる人材の需要が高いことが背景だが、働き方の多様化を反映した動きでもある。
支援する日本セールスレップ協会では、これまで、地方の中小企業と橋渡しをするため多くの道府県の県庁や商議所などと提携しセミナーや商談会を行い、本年度は熊本県など、さらに増える見込み。これまで首都圏での特産品などの販路開拓の成功例から、不利な地理条件の克服に向け産地からの期待が高まっている。