◆配管内の赤錆劣化が引き起こす問題
赤錆腐食によって配管内は劣化し、いずれ修理・修繕が必要になります。ですがその費用は決して安いものではなく、配管の更新工事ともなると、長期間の工事と断水の必要もあり簡単に実行出来るものではありません。配管内の赤錆腐食を放置すると、赤錆が水に溶けることで水が赤く(または茶色く)濁る「赤水」や「水漏れ」、赤錆の増加による「配管内閉塞」といった問題に繋がります。また、健康への問題も心配です。赤錆が溶け込んだ水道水による鉄分の過剰摂取が長期間継続されると、特に乳幼児に悪影響がある事が分かっています。配管内赤錆防止装置NMRパイプテクター®はこのような赤錆問題を解決します。今回はNMRパイプテクター®を導入したスコットランド王立銀行の設置事例を紹介します。
◆NMRパイプテクター®-NMRPT-を導入したスコットランド王立銀行(RBS)
スコットランド王立銀行は1722年に設立され、本社はスコットランドの首都エディンバラに位置し、「RBS」(ロイヤル バンク オブ スコットランド)とも呼ばれます。近年では、2000年に英国の四大銀行であるナットウエストの買収を行い、名実ともに英国を代表する銀行となりました。その活躍の場は英国内に留まらず、海外でも営業地区を拡大し、ユニバーサル銀行としての地位を確立しています。
これまでに200以上の銀行を買収・合併し、他とは異なるアイデアで時代をリードしてきたスコットランド王立銀行ですが、2020年7月に銀行名を「ナットウェスト・グループ」に変更し、大きな分岐点を迎えました。
◆経営方針の転換によってNMRパイプテクター®-NMRPT-導入のきっかけに
スコットランド王立銀行は経営方針については、環境について重要視するようになり、数多くのビルを保有している中で、そのメンテナンスについて環境破壊につながる薬剤の使用を可能な限り減らし、世界初の薬剤フリーメンテナンスの実現を掲げています。その環境へ配慮した方針の一環として、NMRパイプテクター®を配管内の赤錆問題があったロンドン市内の第250支店へ導入しました。
◆スコットランド王立銀行第250支店へNMRパイプテクター®を導入
ロンドン市内の北東エリアに位置する、スコットランド王立銀行の第250支店は、築後18年が経過しており、NMRパイプテクター®導入前は空調温水配管内に赤錆腐食の問題を抱えていました。その為に、スコットランド王立銀行では防錆剤を使用して配管内の赤錆対策をしており、第250支店でも防錆剤で対策をしていました。それでも配管内の温水は茶色く濁る「赤水」状態となっており、防錆剤はコスト負担が大きいといった問題もありました。その為に、赤錆問題の解決と環境への配慮の面から、2018年3月に第250支店の空調温水の配管にNMRパイプテクター®を導入しました。
◆NMRパイプテクター®-NMRPT-導入による防錆効果
配管内の水の採水検査によって、NMRパイプテクター®の防錆効果はすぐに立証されました。導入前の温水中の鉄分値は1.10㎎/ℓでしたが、導入から9週間後の検査時には、濁っていた温水は透明にまで改善し、温水中に溶け出した鉄分値は約1/3の0.41㎎/ℓにまで減少していました。1年後の検査での同じ温水中の鉄分値は導入前の約1/30の0.03㎎/ℓにまで減少し、継続した防錆効果によって赤錆腐食は全く進行せず、赤錆の黒錆化によって配管は強化されていました。
◆NMRパイプテクター®による延命効果
スコットランド王立銀行ではNMRパイプテクター®により、赤錆腐食による赤水が解消し、赤錆腐食を完全に止めた事を立証しました。NMRパイプテクター®による防錆効果はそれだけではなく、配管内の赤錆が、水に溶けない固い結晶の不動態である黒錆に還元されることで配管を強化し、配管延命を建物寿命まで延命できるようになったのです。多くのビルを保有する、スコットランド王立銀行での配管の老朽化に対応する、配管更新費用は莫大なものになります。また、ヨーロッパは歴史ある古い建造物が多くありますので、NMRパイプテクター®の導入による配管の延命はとても大きな利益になります。
◆世界的な問題である環境問題にもNMRパイプテクター®-NMRPT-は貢献
環境に配慮するスコットランド王立銀行の経営方針は、さらに踏み込んだものとなり、2020年4月、投資先へも適用しています。世界的な問題である環境破壊問題には、スコットランド王立銀行の経営方針の様な積極的な取り組みが必要です。そして今回のNMRパイプテクター®の導入は他の企業へのよい刺激になると期待されます。NMRパイプテクター®については、その防錆効果はもちろんの事、配管維持にかかる費用や手間の大幅削減といったメリットの他に、環境にも配慮された製品である事が改めて確認されたのが、今回のスコットランド王立銀行での導入となります。
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コラム#16「スコットランド王立銀行(RBS)への導入事例」|日本システム企画株式会社