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■ 明治天皇記念館として建設された
■ 大阪を代表する歴史的洋風建築「旧桜宮公会堂」を再生
■ 結婚式場兼レストランとして開業、一般開放へ
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ウエディングプロデュース・レストラン運営の㈱ノバレーゼ
(本社:東京都中央区、浅田剛治社長、東証一部、資本金:6億円)は、
大阪市が所有する北区の旧桜宮公会堂を借り受け、
婚礼施設兼レストランとして再生することが決定しました。
【旧桜宮公会堂の歴史とデザインの特徴】
― 歴史 ―
旧桜宮公会堂は1935年に明治天皇記念館として建設された、
鉄骨鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建て、
延べ床面積約1000㎡の建築物です。
造幣局の北側、桜之宮公園の泉布観地区にあり、
正面玄関部分は泉布観と並ぶ大阪最古の洋風建築です。
国の重要文化財(1956年指定)である正面玄関は、
1871年に建設された造幣寮(現造幣局)の
金銀貨幣鋳造所のものを移築しており、
建物全体は同鋳造所の当時の様子に復元されました。
造幣局の工場建築で最も美しいと評されたこの正面玄関は、
老朽化による昭和初期の鋳造所の
取り壊しの際に保存され、
明治天皇記念館の建設時に正面玄関に取り付けられました。
以降、明治天皇記念館から聖徳館に改称し、
戦後1948年に桜宮公会堂となりました。
1950年には2階部分に大阪市立図書館
(桜宮図書館)が移転しましたが、
1980年には図書館はなくなり、
かわりに1985年から学校教育の
振興施設ユースアートギャラリーとして
主に児童・生徒の絵画展が行われていました。
大阪市民に広く愛されてきましたが2007年3月に閉鎖、
現在は利用されていません。
― デザインの特徴 ―
玄関部分の設計は明治政府初期の外国人技師、
トーマス・ウォートルスです。
青竜山石を使った玄関ポーチの6本の列柱
(桁行約2.85m、梁間約15m)が美しく、
その建築様式は古代ローマ時代のトスカーナ式です。
屋根は銅板で葺いた三角形の切妻造(きりづまづくり)で、
屋根と柱を支える軒蛇腹(のきじゃばら)も特徴的です。
玄関戸の両脇には、円形状(アーチ型)の窓が配されており、
石造りの柱とともに、優美で力強い建築美をつくりあげています。