2016年5月10日
日本ノーベル株式会社
『1台のロボットで車載機器とスマートフォンを連携テスト
- 組込みソフトウェアテスト自動化システムの最新版「Quality Commander 7」をリリース -』
日本ノーベル株式会社(本社:東京都北区、代表取締役社長:鈴木祥夫、以下日本ノーベル)は、カーナビやスマートフォンなど組込み機器のソフトウェアテストを自動化する、「Quality Commander(クオリティ・コマンダー)」(以下、Quality Commander)シリーズの最新版、Quality Commander 7を7月1日にリリースいたします。
自動運転などの技術が進んでいく中で、多機能化する車載機器のソフトウェアは複雑になり、品質を保持するための試験の重要性が増してきています。Quality Commander 7は車載機器向けの機能を強化し、スマートフォンとの接続やシミュレータを連携させた複雑なテストの自動化に対応しました。
■ Quality Commander 7 ― 車載機器向けの特徴
1.カーナビとスマートフォンの連携操作に対応
新型の6軸ロボットでは、カーナビに加えてタッチパネル機器を配置可能な新レイアウトを採用。1台のロボットでカーナビとスマートフォンの2種類の機器を自動操作でき、カーナビ経由での発着信試験の自動化なども行えるようになりました。シミュレータ連携、プログラマブル電源連携などの機能と組み合わせて自動試験の適用範囲がさらに広がります。
2.CD残留センサオプション追加
CDスロットへのディスク挿抜時における残留状態をセンサで検知し、ディスク挿抜試験の自動化が行えるようになりました。
3.筐体デザインを見直し、より使いやすく
ロボット筐体前面の操作部のタッチパネル化、作業床の高さや扉の構造を見直すことにより、試験運用時の作業性が向上しました。
■ Quality Commander 7 ― その他のラインナップの特徴
1.タッチパネル機器の適用範囲拡大
2点押しテストが可能な、直交型ロボット2台配置タイプをラインナップに追加しました。主力モデルでは、400×400mmの動作ストロークの直交型ロボットを使用し、4~16インチの機器サイズに対応。また、直交型ロボットシステム用に新型ブロック式アダプタを開発。ブロックを積み重ねることでテスト対象機器の厚みの違いを吸収します。タブレットのような薄い機器から、50mm程度の厚みのあるタッチパネル機器まで対応可能です。さらにロボットアームにカメラを取り付けた近接撮影にも対応可能。細かい表示の判定精度が向上します。
2.Android(TM)自動制御
USBで接続したAndroid端末をロボットなしで自動制御できます。
新機能として、オブジェクトアクセス機能を追加しました。画面構成要素の値を直接取得することや、表示文字列指定によるタップ操作など、座標値に依存しない画面操作を行えます。また、テストシナリオのコマンドに、任意のadbコマンドを呼び出すadrExecuteを追加。ログ取得などの用途に活用できます。その他、端末の再起動後の試験続行が可能なadrReboot、ロック解除の操作やアイコン移動が可能になるadrDown、adrMove、adrUp、マルチタッチ操作が行えるadrPinch、adrRotateなどのコマンドを追加しました。
さらに、擬似画面の表示レートを高速化し、テストシナリオ作成時の表示が滑らかになりました。
Android 6.0 Marshmallowに対応。今後の新機種にも随時対応してまいります。2016年4月現在、対応済みのAndroidバージョンは2.3~6.0です。
3.Windows(R)自動制御
Ethernetで接続したWindows PCを自動制御できます。Windows XP、Windows 7、Windows 10に対応。
新機能として、指定したオブジェクトのウインドウ情報を取得するGETWO、GETWORコマンドを追加。ウインドウキャプションなどの情報も取得できます。
4.GNOMEデスクトップ環境への対応
LinuxやSolarisで使用されるGNOMEデスクトップ環境での自動制御に対応しています。
動作確認済みのLinuxディストリビューションは、Ubuntsu 12.04、Fedora 13、Debian 7.0です。SolarisはOracle Solaris 10に対応しています。
■ Quality Commander 7 ― 強化された操作機能
1. 画像判定のバリエーション追加
静止画を取得するPICコマンド実行時に、任意の画像を取り込める機能を追加しました。標準構成以外のカメラによる撮影画像を利用し、画像判定を行うことができます。
またLEDの点滅間隔を判定可能なLED判定機能を追加しました。電源など画面外の状態を自動判定できます。
2.サーチコマンドの簡易入力機能
判定において多用される、サーチコマンドの設定作業がツールバーから行えるようになりました。
3.CSVファイルアクセス機能拡張
テストシナリオ実行中のCSVデータの読込みに加え、書き出しにも対応しました。テスト実行ログ記録としても使用可能です。
■ 発売時期
発売予定日: 2016年7月1日
■ 展示会出展
本製品を、5月11日から東京ビッグサイトで開催される2016 Japan IT Week 春 第5回 IoT/M2M展において展示します。
< 添付資料: Quality Commanderについて >
■ Quality Commanderとは
Quality Commanderは機器の操作、実行結果の判定を自動で行い、結果をデータベース化するシステムです。特徴としては、ロボットを使用した実機操作の自動化、スクリーンショットが取れない機種でもテストを可能にするカメラを使用した画面キャプチャ、強力な画像処理、などが挙げられます。
Quality Commanderは自動テストシステムとして家電や車載機器などのメーカーに幅広く導入され、テストの効率化やソフトウェアの品質改善に効果を発揮しています。また、組込み機器向けの物理操作による自動テストだけでなく、AndroidやWindows、LinuxなどのOS環境で動作するソフトウェアの自動テスト、24時間動き続けるサービスの定点監視、さらにはシミュレータソフトの自動操作による製品試験といった用途にも適用され、ますます利用の幅が広がっています。今後もより多くの場面におけるテスト効率の向上を目指し、開発を進めてまいります。
■ Quality Commanderを使用した自動化ソリューション
・カーナビ・カーオーディオなど、
車載機器のテスト
・各種タッチパネル機器のテスト
・Windowsアプリケーションのテスト
・スマートフォン・タブレットのテスト
・シミュレータ試験の自動化
・キッティング検査の自動化
■ 製品名表記
製品名: Quality Commander 7
製品名読み: クオリティ・コマンダー・セブン
■ 著作権表記
(C) 2016 Japan Novel Corporation
■ 日本ノーベル株式会社 概要(2016年4月末現在)
設立: 1980年4月9日
会社ホームページ:
https://www.jnovel.co.jp/
資本金: 1億円
従業員数: 130名
代表取締役社長: 鈴木祥夫
本社所在地: 東京都北区王子2-30-2
事業内容: ソフトウェア開発、システム開発などの各種サービス提供
日本ノーベルは独立系のソフトウェア会社です。ITで日本のものづくりを支える力になろうと1980年に創業し、以来FAシステムや計測制御など、産業分野の省力化、合理化ニーズに応えるトータルソリューションを提供してまいりました。近年は培ってきた技術力をベースに、ソフトウェアの品質改善に向けた「組込みソフトウェア テスト自動化システム Quality Commander」などのオリジナル製品を開発。ハードウェアに縛られないソフトウェアベンダーの特性を活かし、現場の実情に即した柔軟なソリューションを提供しています。
※「Android」は、Google Inc.の商標です。
※「Windows」は、米国Microsoft Corporationの、米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※その他、本プレスリリースに記載されている会社名および商品・サービス名は、一般に各社の登録商標または商標です。
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■ 関連URL
▽リリース文詳細及び画像
https://www.jnovel.co.jp/news/2016/pr20160510.html
▽動画:Quality Commander 7 - 車載向けシステム(6軸ロボットタイプ)
https://youtu.be/K-rIjv9qmQc
▽製品サイト:Quality Commander
https://www.jnovel.co.jp/service/qc/
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