オランダに本拠地を置く世界有数のエクスプレス・サービス・プロバイダ、TNT Express N.V.(本社:オランダ・アムステルダム、CEO:テックス・ガニング)は、このたび、2013年第3四半期決算を発表しました。
【2013年第3四半期決算のハイライト】
•売上は16.21億ユーロ(前年同期比6.6%減)を計上、営業利益は0.09億ユーロ(前年同期は0.62億ユーロを計上)
•調整後売上は17.04 億ユーロ(前年同期比1.8%減)、調整後営業利益は0.54億ユーロ(前年同期0.64億ユーロ)
•その他欧州と南北アメリカ、およびアジア・中東・アフリカ(AMEA)では業績が改善。欧州主要国(ベネルクス諸国・フランス・ドイツ・イタリア・イギリスおよびアイルランド)と太平洋(オーストラリア、ニュージーランド、太平洋のその他の国々)では、厳しい貨物取扱状況を反映し低迷
•『Deliver !』プログラムは、すべての事業部門と本社の再編を開始し、重要な節目を迎える。当第3四半期では、0.1億ユーロのコスト削減を実現し、0.38億ユーロの引当金を計上
•調整後営業経費は1.3%減
•純キャッシュは3.49億ユーロ(2013年第2四半期は2.87億ユーロ)
【決算区分別のハイライト】
•欧州主要国では、収益率の圧力を受けながらも、徹底したコスト管理を実施
•その他欧州と南北アメリカでは、顧客ミックスによるプラス影響を受け、引き続き業績が改善
•太平洋では、貨物当たりの重量が著しく低くなり、コストが上昇したことで悪影響を受ける
•アジア・中東・アフリカでは、全部門で前年より好調に推移
•ブラジルでは、引き続き業務改善に向けて取り組む
【『Deliver !』プログラムのアップデート】
今年3月25日に立ち上げられたTNTエクスプレスの『Deliver !』プログラムは、2015年まで実施されます。『Deliver !』戦略は、以下の4つの優先事項を軸に策定されています。
•「ポートフォリオの再構築」
-中国国内の事業売却は2013年第4四半期に完了予定
-ブラジルの国内事業は売却プロセスにあり、TNT Fashionのオランダ部門の売却機会を模索
-市場は軟調であるも、ボーイング747の処分プロセスを継続
•「TNTエクスプレス特有のサービスへの注力」
-グローバル・マーケティング・キャンペーン、『Connect us』を開始
-リニューアルされたWebサービス、『MyTNT』を開始
-欧州域内サービスの拡張
•「業務遂行能力の強化」
-すべての事業部門と本社の再編を開始
-ポーランドで新しいシェアード・サービス・センターを開設
-集配業務、ラインホール、不動産、購買全般でコスト削減を実現
•「インフラストラクチャとITへの投資」
-データ、ネットワーキング、アプリケーション管理サービスの提案依頼
-イギリスとオーストラリアで、インフラ投資プログラムを開始
『Deliver !』プログラムを通じて、当第3四半期で約0.1億ユーロのコストを削減し、2013年通期では約0.3億ユーロのコスト削減を実現する見込みです。
TNTエクスプレスの最高経営責任者(CEO)、テックス・ガニング(Tex Gunning)は、2013年第3四半期決算発表を受けて、次のようにコメントしました。
「当第3四半期は、『Deliver !』プログラムの目標達成に向け、大きく前進することができました。また、経費およびオペレーションの改善計画へ向けた重要な節目を迎え、『Deliver !』による収益改善が初めて目に見える形で現れました。『Deliver !』プログラムは今後、さらに加速し、業績改善に大きく貢献することになるでしょう。
現在、いくつかの部門では業績の改善が見られますが、全体の貨物取扱状況は引き続き厳しく、見通しは限られています。TNTの最終目標は、長期的に堅調な業績を挙げることにあります。そのために、市場およびオペレーションにおけるTNTの地位を強固なものにするため、さらなる施策を講じてまいります。」
【2013年見通し】
•欧州主要国、およびその他欧州と南北アメリカでは、業績のマイナス成長が続く
•アジア・中東・アフリカでは、前年より好調に推移
•太平洋は営業利益が引き続き減少
•非配分費用は約0.25億ユーロ
•ブラジルは損失を引き続き削減する見込み
•『Deliver !』プログラムにより約0.3億ユーロのコスト削減
【2015年の目標】
•将来の見通しが限られ、経済情勢は引き続き不透明
•欧州の経済情勢が正常に回復すると仮定した場合(緩やかな経済成長と年間インフレ率2%)、欧州主要国および欧州のその他と南北アメリカでは、約8%の調整後営業利益率と約2%の複合年間成長率(CAGR)
•その他の地域では引き続き収益率が向上
•その他の指標
-『Deliver !』プログラムにより2.2億ユーロの収益改善
-非配分費用は約0.25億ユーロ
-約30%の実効税率
-2-3%の対売上資本支出率(『Deliver !』プログラムに必要な追加の投資を除く)
-約8%の対売上運転資金比率
【第3四半期累計実績について】
•第3四半期累計では、調整後売上は2.3%減、調整後営業利益は24.2%減
•調整後営業経費は1.4%減
•累計実績では、欧州主要国で収益率の圧力を受けながらも、その他欧州と南北アメリカ、およびアジア・中東・アフリカで業績の回復傾向が見られ、堅調に推移