【Next Stage】アイル・岩本哲夫社長
■ウェブに強い業務管理システム提供

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アイル・岩本哲夫社長

 主に中小企業向け在庫・販売管理システムなどの開発・販売を行っているアイル。社員の平均年齢が29歳という若い会社を率いるのは、大塚商会のトップセールスマンだった岩本哲夫社長だ。事業は好調で、組織力の強化などが功を奏して21年前の創業以来、過去最高の受注実績を更新し、「黄金期に突入しつつある」と確かな手応えをつかんでいる。

 --アイルが強みを発揮している分野は

 「業務管理のシステム化や、ホームページの作成支援といったウェブ関連で高度なノウハウを兼ね備えている点だ。自社の社員で両分野をすべてカバーする企業は、アイルだけしかないと言い切ってよい。市場ニーズはボーダーレス化が進んでおり、ウェブ分野に詳しいだけでは通用しにくい。業務管理分野の知識が十分でないウェブ系企業がアイルとパートナー関係を構築し、こうした動きに備えていることも、受注増につながっている。また、サポート体制に万全を期しているので、リピーター率は97%超とユーザー満足度もかなり高い」

 --ビジネスモデル以外での好調要因は

 「この分野でプロになるには時間を要する。これまでは人材能力や組織力などが追いつかなかったが、各種ノウハウや技術的事例が蓄積されてきたことなどで全体の能力が高まり、創業時に目指してきた姿に追いついてきたことも大きい」

 --現在の事業は中小企業向けが中心だが

 「年間売上高が10億円以下の企業が主な顧客だったが、パートナー企業からの紹介受注が活性化、30億~200億円規模のユーザー向け需要が拡大するのでは。その結果、データ量が多く処理時間が長いパッケージを求められるようになる。強力な言語ツールも自社で開発しなければならない。このため、中途採用を月平均で3~4人行い、開発体制に力を入れている。大手ソフト会社からの流入も進み、優秀な人材が集まっている」

 --経営課題は

 「福利厚生の拡充などが奏功し、当社に対する社員の忠誠度や結束力は高く営業力も強い。これらが武器となってブランドの認知度を向上させることが最大の課題となる。結果的に、さらに化ける可能性がある。2011年7月期の売上高は38億円だが、5年以内の通過点目標として掲げているのが100億円。東証1部の上場も目指す」(伊藤俊祐)

【プロフィル】
岩本哲夫 いわもと・てつお 
日大商卒。1979年大塚商会入社。91年にアイルを設立し、現職。57歳。大阪府出身。

 ■会社概要
 ▽設立=1991年
 ▽大阪本社=大阪市北区曽根崎新地2-1-23
 ▽資本金=2億6500万円
 ▽社員数=301人
 ▽事業内容=情報システム開発、販売




「フジサンケイビジネスアイ」

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