日本アジア証券株式会社 引受部部長 右島 学氏/引受部次長 新田 明子氏
IPOはベンチャー企業の成長エンジン

取材日:2011年1月27日

日本のIPO市場は停滞していますが、どのように考えていますか。
ここ数年、わが国の証券市場では、いわゆるベンチャー企業のIPO件数が著しく減少してきました。 背景には、新興市場に上場した企業による不祥事等が複数明るみになったことで新興市場への不信感が高まってきたからだと思います。
私たちは一環して日本経済活性化にはベンチャー企業の育成が不可欠であると思い続けてきました。 もちろんIPOがすべてではありませんが、IPOはベンチャー企業の成長エンジンの役割を担っています。 前述の状況だからこそ、今、国内ベンチャー企業への支援、IPOにより一層力を入れていきます。

また、ここに来て、当局(金融庁)より、新興企業などに対する適切な成長資金の供給として「新興市場等の信頼性回復、活性化」に取り組んでいくことが公表され、 取引所においても新興市場の上場制度を近いうちに整備することになっております。IPOの環境が大きく変わる節目として期待しています。
注目されている事業分野はありますか。

一般的には環境関連や太陽エネルギー関連に興味を持っていますが、特に成長分野だけへのこだわりはありません。 オンリーワン的なものを持ち競合他社より圧倒的に優位性がある企業に出会いたいです。 また、思いもよらないような分野でビジネスを展開している企業やこういうものがあったら世の中に役立つといったことを真摯に考え、 開発している企業にも興味があります。
企業のためにできることはありますか。
まずは気軽に相談してください。企業がIPOという夢をかなえるために、私どももいっしょに歩みたいです。 そのためには、私たちの持つ情報を積極的に提供していきます。 証券会社というとどうしても遠い存在に感じられることも多いのですが、遠慮なく相談して欲しいです。

右島氏:弊社は、IPOマーケット分野ではまだまだ新参者ですが、気概を持って、ベンチャー企業の成長のための支援をしています。

新田氏:使命感と情熱をもって立ち上げたベンチャー企業に対し、様々な面で支援できればと思っています。どうぞお気軽にお声掛けください!

略歴

右島氏
大学卒業後、証券会社に入社。リテール営業、引受部を経て、 引受審査部にて主に新興市場に上場を目指している企業に対して主幹事証券会社としての審査に携わる。
2006年に日本アジア証券㈱に転職、現在に至る。

新田氏
大学卒業後、証券会社に入社。情報システム部、役員秘書を経て、 1999年に引受部へ異動し、主幹事証券会社として上場志向先に対する上場指導に従事。案件獲得から上場までをサポート。
2008年に日本アジア証券㈱に転職、現在に至る。

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