一般財団法人プロセスマネジメント財団 代表理事 野部 剛 氏
“自他共育“の精神
取材日:2011年3月28日
- 財団が運営するプロセスマネジメント大学はどのような大学ですか。
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「スキルおよびナレッジの標準化・体系化」として、営業やWeb分野や店舗営業分野に従事する人材に必要なスキルとナレッジを標準化し、それを体系的に明示し支援すること。「就業環境の整備と地位向上」として、これまで比較的曖昧だった営業やWeb分野や店舗営業分野での能力の習得方法を明確化し、人材育成・人事評価体制の整備を支援すること。「地方企業支援体制の整備」として、地域密着で“共育”に取り組む人財を育成し、地方の中堅中小企業の課題解決を支援することの3つの目標を掲げています。
- プロセスマネジメント大学の特長は。
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成果にこだわりを持っています。成果を出すために実行推進するための5つの特長があります。
一つ目は、講義を聞くだけではなくワークを各回に盛り込み、自らの会社のことを考える講義になっています。
二つ目は、必要なことはしっかり習得いただくために試験を毎回実施します。
三つ目は、課題を出し、その課題を必ず実行してもらい、それに対して講師や他の受講者からフィードバックをしていきます。異業種交流、集合型のコンサルティングになります。自分自身のことは意外と気付かないこともありますが、他人のことは目に付くことも多いので、周囲から気付きがもらえることもあります。
四つ目は、目標達成に向けた「行動進捗管理表」を用いて、行動を毎月追いかけていきます。それにより、受講者は課題解決や目標達成のため何をやるべきなのか理解できるようになります。
五つ目は、成果発表を半年後と1年後におこないます。成果を発表することで、成果に対する意識が高まります。
プロセスマネジメント大学は、コンサルティングとセミナーの中間のような異業種交流型・集合型のコンサルティングサービスです。
- 受講者の満足度だけではなく企業としての成果もでているようですが何故ですか。
- 私たちはあくまでもフレームワークを提供しているだけです。自分たちで実行してマニュアル化していきます。まさに実践力です。その実践力が成果、すなわち売上に直結していきますので満足度が高いと思います。定性的な効果もありますが定量的な効果も得られます。また、中堅中小ベンチャーなどが代々脈々と受け継がれている考え方や実践法を体系化し、指導者や社内にも伝えていく「ペイフォワード」が大切だと考えています。受講者には、そのような取り組みを教えていますので企業としての成果もでています。
- “自他共育”の精神とはどのような意味ですか。
- “自他共育”の精神を重視しています。自他共育とは、共に成長しようという考え方です。自分だけが成長しようではなく、受講者同士、講師と受講者の関係でもそうです。そのような教育ができると考えています。だからこそ、受講生の皆様には、毎回の課題を自社内で取り組むに当たり、部下に教える場を設けて、部下を巻き込んで推進して下さいとお願いしてます。そういう意味では、大変申し訳ないのですが、私たち講師が一番成長させてもらっているのかもしれません。この「教える喜び」を地域で広めてもらえる方には早く味わってもらいたいと考えています。地域密着の取り組みが中小企業の元気に繋がり日本経済の活性化に寄与することを目的にしています。
- イノベーションズアイの会員へメッセージをお願いします。
- 皆さまの地域のパートナーとして一緒に取り組んでいきたいです。そのためにもこの取り組みを知っていただくため、私たちが無料でお伺いしセミナーを開催させていただきます。是非、お気軽にお声掛けください。
略歴
野部剛 一般財団法人 プロセスマネジメント財団 代表理事
1996年早稲田大学卒業後、野村證券に入社。本店勤務。4年間一貫してリテール営業。トップ営業マンとして活躍。2000年成毛眞氏率いる株式会社インスパイアにて、ディレクターとして、コンサルティング業務ならびに投資ファンド運用業務に従事。2005年5月ソフトブレーン・サービス株式会社に入社。執行役員を経て、2010年7月代表取締役社長に就任。2010年9月一般財団法人プロセスマネジメント財団代表理事就任。経営者・営業マネージャー向けに心理学やNLPを活用した営業マーケティングに関する講演・セミナーを多数開催。著書に「90日間でトップセールスマンになれる最強の営業術」(東洋経済新報社)がある。