サーチファーム・ジャパン株式会社(エグゼクティブサーチ事業 千代田区 社長 吉永 操)は1日、「2016年度 業界別の採用決定実績」を発表しました。当年度の特徴としては、「製造業」の割合が前年度比15%増となり、全業種の51%と過半数を占めました(前年度は全体の36%)。
中でも、海外M&Aや知財戦略、投資家対応といった人材の採用が増えています。製造業に続いては、情報通信業が20%、建設不動産業が10%となりました。(図1)
51%を占めた製造業企業の規模別割合を見ると、大企業(資本金10億以上)は68%、中堅・中小企業は32%と、大企業が約7割に達しました。(図2) また、職種別では、経営・企画・管理部門が 49%、技術職(R&D含む)が34%、営業職が17%の順となっております。 (図3)
2017年度に入った4月以降も、製造業企業がエグゼクティブサーチ(ヘッドハンティング)を活用する傾向は依然増加しています。中でも資本金が10億円を超える大企業において人材採用に関する高い投資機運は続いています。世界的な地政学リスクは高まっているものの、国内企業の業績は比較的堅調に推移しており、このような人材投資傾向は当面継続すると見られます。
製造業企業がエグゼクティブサーチを活用する背景と求められる人材は以下の通りです。
●海外売上、海外生産、海外収益の増加を狙い、海外企業のM&Aや買収後の統合プロセス(PMI)、
あるいはアライアンス構築を推進できる、海外とのビジネスに精通した人材
●知財戦略・特許の取得・保護・模倣品対策・ライセンス交渉・セキュリティー環境を整備する責任者
●投資家対応、ROE(自己資本比率)を高める等、財務体制強化に伴うCFOやIRのプロフェッショナル
●既存事業の拡大に伴う営業、管理部門、マーケティング、事業戦略の責任者
●年齢構成のいびつさ解消に伴い、若手技術者として技能習熟を期待し部門の今後を担う人材。
同時に後進の教育と技術ノウハウ伝承の両輪を担う顧問・シニアアドバイザー
●国内工場の新設 既存工場の生産ラインの再構築、品質管理強化に伴う責任者
●物流施設、システムの見直し、物流情報処理に伴うプロフェッショナル、責任者
●再生医療分野、ヘルスケアビジネスへの参入など、新規事業立ち上げに伴う商品開発・事業企画開発
の責任者
●女性活躍推進に伴う女性管理職のロールモデルの採用 CFOやダイバーシティー推進責任者