ニュータウン開発や分譲マンションなどを手がける大倉(大阪市北区)は、非接触での検温とマスクをしたままでの顔認証を瞬時に行える「HESTA AI Security Gate」を発売した。新型コロナウイルス感染拡大を予防する高性能セキュリティーゲートとして引き合いも活発で、年内に国内1万施設への導入を目指す。
「HESTA AI Security Gate」
感染拡大を防ぐため、さまざまな施設・店舗で入るときに検温が行われている。しかし従来の検温では体温計の受け渡し時に接触が発生し、検温時間もかかる。さらに記録に残しにくいといった問題点が指摘されている。
HESTA AIはオフィスや商業施設、医療機関、交通機関など人が集まる場所で、マスクを外さずにスピーディーな顔認証が可能なほか、同時に複数の人を非接触で素早く検温できるため混雑の解消、3密(密閉・密集・密接)の回避につながる。
異常が見られる人が通過する際には音声アラームで通知し入場を制御できる。入場者のデータは自動的に保存されるため、後から感染者が確認されても、施設の利用時間帯や接触人数を確認でき、感染拡大の予防に役立つ。
すでに大手アパレル企業が10店舗で試験的に導入している。非接触の体温計で検温後に来店させているが、これに比べ入店時間の短縮や人件費の削減にどうつながるかを調査。大手パチンコ店でもテスト中で、従業員の入り口にも設置。顔と名前を登録しデータ化も可能で勤怠・入場管理システムとしても応用できる。両社とも結果次第では全店舗への導入を視野に入れているという。
「フジサンケイビジネスアイ掲載」