「0から1を生む力」

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プロジェクトニッポン 代表取締役社長 松谷 卓也

― 松谷さんが立ち上げたドリームゲートは、どういう事業だったのですか

 2003年、リクルート在籍時に「日本に起業文化を確立する」というビジョンを掲げ、経済産業省後援事業として「ドリームゲートプロジェクト」を発足させました。プロジェクト責任者として「起業家100人カバン持ちインターンシップ」や1000人以上を集めた起業イベント「大挑戦者祭」など企画を成功させ、発足から1年で20万人以上の起業志向者が登録するサービスになりました。このプロジェクトでは「挑戦することが大事だよ」というメッセージを出し続けました。国別の意識調査で、アメリカでは起業家は93%の人が尊敬しています。同じ島国で保守的だといわれるイギリスでも40%、ところが日本は8%。これはまずい。このままでは、世界から置いてきぼりを食う。この文化を変えるのが自分のミッションと感じたのです。3年間で経産省のプロジェクトが終わるので、リクルートから独立して、国からの助成金が無くてもできるようなプロジェクトにしたいと、プロジェクトニッポンを設立しました。

― 起業することに、怖さはなかったのですか

営業は得意だったので、何とかなるという根拠のない自信はありましたね。リクルートは「32歳卒業説」といわれるくらい、独立精神は強いです。キャリアの選択肢の一つとして、起業は案外、あたり前でしたね。最近は、社会起業家になりたいという人が多いですね。社会の役に立つ仕事がしたいと独立を考える高学歴の人や女性が多いです。お金持ちになりたいとか、地位を得たいというよりも社会の役に立ちたいという人が増えましたね。農業とかリアリティーのある仕事が注目されています。会社の中で何ができるかということが見えにくくなってきているので、やりがいのある仕事として、独立したいと考えているようです。最近の調査では、起業家を尊敬する人が50%くらいになってきました。

現在、ドリームゲートプロジェクトは、会員登録数40万人を超え、日本最大級の起業支援プラットフォームになっています。

■インタビュアー
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前田 出氏
1954年和歌山県生まれ
「新・家元制度」提唱者
コロネット代表取締役会長
神戸夙川学院大学客員教授

「フジサンケイビジネスアイ」

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