「0から1を生む力」
サダマツ 貞松 隆弥 代表取締役社長

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サダマツ 貞松 隆弥 代表取締役社長

―貞松さんはジュエリーショップを展開、ジャスダックに上場して、10年。いろいろな百貨店で4つのブランドを展開されているそうですね

 festaria bijou SOPHIA、veretta 8va、Douxmiere bijou SOPHIA、vielle bijou SOPHIAの4つのブランドをデパート、駅ビル、ショッピングモールと、ブランドによって、出店場所を分けています。84店舗あります。売り上げは78億ほどです。宝石は、不要不急のものといわれますが、震災の後、周りの人との絆を確かめたという方も多く、エンゲージリングなどは売れています。ジュエリーはお金持ちが買うものととらえるよりも、人と人が絆や繋がりを確認するときに必要になるものというふうに認識した方がいいと思っています。

―短期間で急成長した秘訣は何ですか?

私の父親は長崎でメガネ屋をやっていました。あまり経営状態は良くなくて、借金を返さなければいけなかった。当時、IPOブームで、私もチャレンジしたと思ったのですが、メガネ市場は5000億円。しかも、大手が独占している。ここでは無理だと思ったので、他の業界を探しました。メガネと宝石の業態は近く、平成5年は3兆円あったマーケットが半分になってみんなが逃げ出しているので、チャンスだと思ったんですね。順調に成長したのですが、途中で不安になってきました。メガネ職人であった祖父から、「要らないものは、なくなる」とずっと聞かされていたので、宝石は必要なものだろうかという疑問があったのです。いろいろな人に、宝石の必要性を聞いて回りました。ダイヤモンドがこの世に誕生したのは、三十億年前。永遠の命を宿しています。だからこそ人はその「愛」や「夢」や「人生」をダイヤモンドに託して伝えようとします。祖母から母へ、そして娘へ、あるいは新しい花嫁へヨーロッパでは「ビジュー・ド・ファミーユ」(家の宝石)という習慣があります。その家の「想い」を愛する人たちへ伝えていく。人間が「永遠の命」を持つものではないからこそ、この世で唯一の「永遠のもの」に想いを託すということが理解できた時に、宝石は必要なものだと腹に落ちました。その時から、会社も2段目のロケットに火が付きましたね。

■インタビュアー
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前田 出氏
1954年和歌山県生まれ
「新・家元制度」提唱者
未来デザイン研究所 代表取締役社長
神戸夙川学院大学客員教授

「フジサンケイビジネスアイ」

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