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仙醸、イチゴ果汁の低アルどぶろく

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1866年創業の酒造会社、仙醸(長野県伊那市)は、どぶろく(濁酒)の市場創出に意欲的に取り組んでいる。その一環として、栃木県産の完熟イチゴのピューレをぜいたくに使ったアルコール度数4%のリキュール「黒松仙醸 どぶといちご」(写真)を9日から期間限定で9000本を販売する。価格は1760円(600ミリリットル)。

新型コロナウイルス禍による巣ごもり需要や健康志向を受け、低・ノンアルコール飲料への人気が高まっていることを好機ととらえ、どぶろくをベースにフルーツ果汁を合わせた低アルコールのリキュールを商品化。女性を意識したイチゴ風味の同商品は2021年に売り出し23年までの3年間で2万本超を販売した。

この間にベースとなる「同 どぶろく」の改良を重ね、フレッシュさを残しつつ発酵を抑えて瓶詰めできる高度な火入れ技術を確立。さらにおいしくなった商品として今回、期間・数量限定で投入する。仙醸の全国取扱店やオンラインショップのほか、イオングループのワイン専門店「イオンリカー」、セレクトショップ「久世福商店」で売り出す。前年比3割増の販売を目指す。

また、女性を中心とした需要拡大を図るため、発酵食文化研究家の是友麻希氏が考案した、ホットミルクと混ぜたり、塩やブラックペッパーを入れたりする「自宅でできる女性向け簡単レシピ」を紹介した。

同社は16年にどぶろくを発売。一般のどぶろくがアルコール度数15~17度に対し6%と低いうえ、甘さと酸味のバランスが心地よいと支持されている。これをベースにフルーツ果汁と組み合わせたリキュールを18年から販売。その第1弾が愛媛県産のゆず果汁を使用したアルコール度数5%の「同 どぶとゆず」。好評なことから通年で提供している。

日本酒需要は右肩下がりで推移、17年には酒類全体の5.6%に落ち込んだ。数量はピーク時の3分の1以下だ。こうした中、同社6代目の黒河内貴代表取締役は「日本酒『黒松仙醸』のブランド化を進めるとともに、日本酒以外に活路を見出す」戦略を打ち出した。その一環として、どぶろくに注目。12年に免許取得し製造に乗り出した。低アルコールと軽快さ、フレッシュを売り物に、品質の安定と出来立てのおいしさを追求。同時に、フルーツ果汁を合わせたリキュールで市場開拓に乗り出した。その甲斐あって、日本酒の売り上げが低迷する中、どぶろくは成長しており、拡大が続く低アルコール市場で認知度を高めつつある。

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