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ヒビノ、三次元LED技術で新たなエンタメ体験

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大型LEDディスプレーに映し出された恐竜が飛び出し、舞台で踊るダンサーと共演する(写真)-。こんな現実と仮想が融合する没入型エンターテイメント空間が来春にも誕生しそうだ。

業務用音響・映像機器などを扱うヒビノは、大型LEDディスプレーと先端技術の融合による新たなエンターテインメント体験を創出する研究開発拠点を開設した。3D(三次元)コンテンツに興味・関心をもつエンターテインメント業界に呼びかけ、現実と仮想の融合による没入感を味わえる空間づくりに共同で取り組む。2024年春の事業化を目指す。 

狙いは、期間限定の常設で提供される移動型エンタメ市場(ロケーションベースエンターテインメント)への参入。このため23年8月に米Liminal Space社と資本業務提携を結んだ。同社は独自の偏光フィルターをLEDディスプレーに施工し、専用3Dグラスを通してみることで高度な3D効果を体験できる映像技術を持つ。

ヒビノは得意とする大型映像技術、バーチャル技術に、LS社の三次元技術を融合することで、従来のコンサート・イベントに加え、新たにロケーションベースエンタメの領域にも没入型体験を提供する。従来のコンサート・イベントに比べ、大型映像システムのレンタル期間の長期化が見込める。

研究開発拠点「ヒビノイマーシブエンターテインメントラボ」は23年11月に、東京港区海岸の同社日の出ビルに開設した。大型映像技術やバーチャル技術、三次元LED技術を活用した新たな演出手法と没入型体験の実験機能、デモンストレーション機能を備える。

同ラボにはLS社の三次元LED技術を搭載した幅21.6メートル、高さ3.6メートルのLEDディスプレーシステムを常設。関心を持つ企業と3D演出効果などの検証作業を進めていく。

ヒビノは大規模コンサートを中心に、MICE(国際会議や展示会など)やスポーツイベント、博覧会など幅広い市場に大型映像システムのレンタルとオペレーションを行う大型映像サービスを提供してきた。今回のLS社との提携を機に、同社が欧米を中心に展開するロケーションベースエンタメに特化したビジネスモデルの国内への推進・普及を目指す。

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