【地方創生 x 働き方】ということで、本コラムでは様々な立ち位置を切り口に、考えていきたいと思います。今回は、学生参加型メディア
ビズキャンプラスに登録している各地域の学生で地方創生・活性化位に関心ある学生から意見をもらい、そこから地方創生、働くことについて考えてみたいと思います。
参加学生
本村さん(佐賀県出身) 和歌山大学 3年生
【地方創生・活性化について】
いろんな地域でまちづくり活動が行われていますが、まだまだ知られていないことが多いです。この活動を通して沢山のまちづくり活動を学び、サポートしていきたいです。 そして、少しでも多くの人が小さな地域に目を向けてくれたらいいなと思います。
柳原さん(長崎県出身) 長崎国際大学 4年生
【地方創生・活性化について】
私は長崎で育ち、今は長崎市内の佐世保というところにある大学に通っております。長崎は観光名所として有名ですが、観光客の皆さんが観光するにあたってもっと有意義な情報をお伝えできればいいなと思っております。加えて、長崎に来てみたいと思ってくださる方が増えるといいなと思ってます。さらに、都会に住んでる皆さんにとっての当たり前、地方に住んでる私たちの当たり前など、比較などして楽しく地域の魅力を伝えていきたいと思ってます。
境さん (東京都出身) 立教大学 2年生
【地方創生・活性化について】
地域活性化はすごく沢山の可能性を秘めていると思います。でも、都会にいたら地方のことは考えないし、地方のひとも高齢な方は特に将来的にまちを存続したいという意識が薄いと思っています。各個人が自分の生活がある中、地方の衰退化を時代の流れと諦めている人も多いように感じています。感情が絡みすぎて動かしにくい地方を活性化するため、なにができるかを学びたいです。
学生が考える地方のイメージ
学生達が考える、地方のポジティブ・ネガティブな点を教えてもらいました。
【ポジテイブに考えている点】
〜環境面〜
自然が豊か / 混雑していない / 駐車場が広い / モールが大きい / 空気がきれい / 物価が安い / 騒音などが少ない / 車を安心して運転できる
〜人間関係〜
人が優しい / 隣近所と面識がある / 世代間交流が盛ん / 危ない人はすぐ見つかる / いざという時の助け合い / 地元愛がある /お店の人さえ友達 / 通りすがる人に挨拶できる
〜その他〜
特技が目立つ / 家族と暮らすことができる / 比較的人がゆっくりしていて優しいのでノンストレスで過ごすことができる / のんびり暮らせる
【ネガティブに考えている点】
〜環境面〜
不便 / 情報が遅い / 虫いる / 車ないと無理 / 買い物するのが不便 /働く場所、雇用が少ない / 交通の便が悪い(しかし満員電車などは無い) / エンターテイメントが少ない(雇用が少ないことにも繋がる)
〜人間関係〜
どこで行動しているか、すぐバレる / 噂がすぐ広まる / 固定観念激しめ
〜その他〜
都会の流行りの二番煎じ / オシャレなものがすくない / 都会よりも文化的な人が少ない / 意見が偏りがち / イベントごとが少なく、都市部に行かないとないので人脈が広がりにくい / 小店舗の生存が難しい / 都市部の他大学よりも、大学が小さいため、広い価値観を知ることができない。
学生たちのイメージから、以下のようなことが見られます。
・都心がネガティブに思われている点(人間関係の希薄、ストレスフル、人口集中)と対比され、ポジティブに考えられている点が多い。
・ネガティブなイメージとしては、不便さ、エンターテイメント、情報不足、働くことへの不安といった点が中心
・人間関係が深い点は、ポジティブ、ネガティブどちらにも捉えられている。
学生たちのイメージから見える、地方創生の取組み・切り口
環境面であがっていた不便については、技術のイノベーションでかなり地方と都心の差は埋まっていくことが考えられます。
ECなどのサービスにより、都心部でも地方でも同じようにモノは手に入るようになってきています(一部、【流行モノ】【オシャレ】については、どうしても都心部から火がつき地方への広がりが遅くなりがちですが)。交通の不便も、ライドシェアなどで地方の方が改善されるかもしれません。
では、何が地方活性化に課題となるのか?
一番は、仕事だと考えます。
面白い仕事があり、そこで働く若い人が増えることで、ネガティブの多くは改善されていくのではないでしょうか。地方の不便は技術により、今後どんどん改善されることはおそらく間違いないでしょう。面白い仕事にチャレンジする若い人が増えれば、ネガティブのその他であげられていた、多くも改善されそうです。
当然、各地域がIT系企業の誘致や、起業支援に力は入れています。ただ、それは「当然」各地域が力を入れているので、普通にやってはインパクトなく、変革にはつながりにくいです。
そこで次回からは、実際に地方創生に取り組むベンチャー企業、行政の方に話を聞きながら具体策について考えてみたいと思います。
プロフィール
パートナーオブスターズ株式会社
代表取締役 星野 善宣
1979年生まれ、新潟出身。北海道大学工学部卒業後、大手専門商社にて海外(アジア市場)営業、中小企業向けコンサルティングファームにて業務変革、組織リストラクチャリングに従事。2007年1月パートナーオブスターズ株式会社設立、同社代表取締役。 スタートアップ/ベンチャー企業支援に特化した成長支援サポートサービス(ブランディング、広報PR、顧問サービス等)を提供。
地元新潟のベンチャーキャピタル取締役を2016年より兼務し、スタートアップによる地方創生にも取組む。
Webサイト:パートナーオブスターズ株式会社