第2回
何から始めたらいいの?〜広報PRの3つの手順〜
パートナーオブスターズ株式会社 大村 倫
はじめに
前回の記事「知られることで始まる!!ベンチャー・スタートアップこそ広報を」では、広告とは違った広報PRの魅力や重要性についてお話しました。
今回は、広報PRを始めたいけれども、何から手をつけていいか分からないという方に是非読んでいただけたらと思います。
ターゲットを決めよう
まずは、自社製品・サービスをどのような方に利用してもらいたいかを掘り下げていきます。
・ 性別は?
・ 年齢は?
・ どのような職業に就いているか?
ターゲットによってPRの方法が変わるので、まずは自社のターゲットがどのような方なのかを明確にすることが大事です。
ターゲットを決めたら、そのターゲットに対して、自社の認知拡大を目指す必要があります。
そこで、ターゲットメディアの選定をしていきす! 例えば、管理職で働くビジネスマンがターゲットならば、30代〜50代が読むビジネス紙(誌)やビジネス系WEBメディアがターゲットメディアとなります。
ターゲットメディアによってメディアへのアプローチの仕方も変わってきます。というのも、媒体ごとに読者のライフスタイルやニーズが異なり、掲載する情報も違うからです。
媒体ごとに、よく話題になっているトレンドニュースをチェックし、どういった情報だと掲載されやすいかを考えるのがオススメです。 それからPRプランを練ってみると掲載数もアップしてきます。
メディアキャラバンをすべし
ターゲットとターゲットメディアが決まったら、メディアキャラバンの準備を行いましょう。 メディアキャラバンとは、メディア関係者にアポイントを取って面会することです。プレスリリースをただ配信するだけではメディアに取り上がられることはほぼないので、自らメディア関係者に取材の依頼をすることが必要となってきます。
メディアキャラバンをする際は、会社や商品・サービスの概要をまとめた資料を事前に準備しておくことが大事です。その資料のことを「メディアキット(プレスキット)」と言います。 メディアキットには以下の内容を記載するように心掛けます。
・ 会社の基本情報
・概要
・ 会社設立の背景
・ 代表または取材を受ける人のプロフィール
・ 商品またはサービスについての概要、写真などのデータ
初めてあなたの会社や製品・サービスについて知る方にも伝わるように、内容の正確さと分かりやすさを意識しましょう。 取材してもらいたい商品が持ち運び可能なのであれば、実際に見ていただくこともオススメです。
メディアとの信頼関係が一番大事
メディアキャラバンで大切なことは「今、相手は何を欲しているか」を考えることです。
編集者は忙しい中、「読者のニーズにマッチするネタがあればお話を聞いてみたい」と時間を作ってくれるので、こちらも一方的に自社のアピールばかりすることは禁物です。
・ 編集者が今欲しいネタ、情報は何なのか
・ どのような記事を書きたいと思っているのか
・ どのような切り口が読者のニーズに応えられるか
など、相手の立場を考えることが大事です。 あなたが編集者の立場だったら、一方的に自社(製品・サービス)の良さについてしか話してくれなかったら嫌ですよね?
そのキャラバンで、今すぐの記事化は難しいと言われた場合も落ち込むことはありません。一度面会したのであれば、次回以降もプレスリリースや新しい情報が出た際にはもう一度連絡を取ってみることが大切です。 一度断られたからもういいやと思わず、その後も定期的に連絡を取り続けることで、その編集者と信頼関係が生まれます。
そうすると、「こういう切り口なら記事化できるよ」「今こういうネタを探しているんだけど何かマッチしそうな情報ある?」など、アドバイスや声掛けをしてもらえるようになります。
メディアリレーションの構築は広報PRにとって最も重要です!
まとめ
すぐに記事化される可能性は高くないので、広報PRの効果は感じにくいと思います。
ですが、ひたすら地道に信頼関係を築くことであなたの会社やあなた自身のファンも増え、きっと思わぬところで広報PRの力が発揮されるはずです。
まずは、ターゲット・ターゲットメディアの選定をしてしっかりとPRプランを練ること。 そして実際にメディアキャラバンを行い、メディアの方と信頼関係を築いていくことを意識してみてくださいね。
プロフィール
パートナーオブスターズ株式会社
広報・PR 大村 倫
1991年、埼玉県生まれ。昭和女子大学人間文化学部英語コミュニケーション学科を卒業後、ベンチャーサポート事業を行っているパートナーオブスターズ株式会社で広報を担当。
ベンチャー企業の魅力を学生に伝えるため、学生向けオウンドメディア「ビズキャンプラス」のライター兼編集を務める。
ベンチャー・スタートアップのための広報PRについて、自分自身、新米広報として学びながら情報発信をし、ベンチャーサポートに邁進。
Webサイト:パートナーオブスターズ株式会社