第4回
第4回 現役ビジネス誌編集者に聞いた、メディアにアポをとるコツ【後編】
パートナーオブスターズ株式会社 大村 倫
はじめに
これまで、広報活動においてメディアとの関係構築が大事だと伝えてきました。
そしてメディアの方とお話できるメディアキャラバンは、広報・PR担当にとって貴重な場となります。
しかし、アポがとれなければ面談することはできませんよね。
前回の記事『現役ビジネス誌編集者に聞いた、メディアにアポをとるコツ【前編】』では、メディアごとに「どのような人に向けて発信をしているか(読者層)」、「どのような情報を取り上げる傾向があるか」をチェックし、その媒体が欲しているネタとこちらの伝えたい情報がマッチしていたら面談に繋がる可能性が高くなるとお伝えしました。
そしてこの媒体研究のほか、「連絡する時間帯」もアポをとるカギとなります。
メディアに連絡をするとき、ダメな時間帯ってあるの?
メディア関係者に連絡したものの、話を聞いてもらえなかったという経験はありませんか?
私も初めて電話を掛けたときに「時間がないので、問い合わせフォームからお願いします」と切られてしまったことがあります・・・。
メディアの方はかなり忙しいので、相手が一瞬で理解できないような伝え方はNGです。1分以内に、要点をまとめて話すことを心掛けましょう。
そして、伝え方に加えて「連絡するタイミング」も重要です。
興味を持ってもらえるような内容だとしても、忙しいときに連絡してしまったら良い返事をもらうことはできません。みなさんも、忙しいときに話しかけられたら「後にして」と思いますよね?
時間に余裕のあるときなら、話を聞いてもらえる可能性がぐっと高くなるはずです。
締め切り前の電話は避けるべし
メディアによって忙しい時間帯や時期は異なります。
例えば、テレビ番組ならオンエア前は“戦場”と言われるほど忙しいです。また、放送後も反省会をするケースが多いため、放送終了2時間後を目安に連絡するといいでしょう。
新聞は、朝刊と夕刊の原稿締め切り間際が忙しい時間帯です。連絡をするなら、夕刊締め切り後の14:00頃から朝刊作業前の19:00頃までがいいと言われています。
そして月刊誌のスケジュールについて、実際に月刊ビジネス誌の編集者に伺ってきました!
月刊誌の場合、発売日の2ヶ月前から作業を開始するそうです。
3月10日に発刊される場合、1月上旬に開かれる編集会議にてテーマ決めを行います。
テーマ決定後、ライターさんたちは取材を進めていきます。その後、2月中旬〜3月上旬にかけて記事作成から校了まで取り組み、そして3月10日の発売日を迎えます。
このスケジュールで一番忙しいのは、2月中旬〜2月末です。各誌によってスケジュールに多少のズレがあったとしても、記者・編集者にとって校了間際はかなり忙しいとのことです。
各雑誌の発売日をチェックして、なるべく発売日直後に連絡をするといいでしょう。
ただ、発売日を迎える頃には次号の取材に取り掛かる時期なので、電話だと通じない可能性もあります。
その際はメールで連絡することをお勧めします。「電話のほうが熱意も伝わってアポがとりやすくなるのでは?」と感じる方も多いと思いますが、意外にもメールでの連絡がありがたいと思われるみたいです。
実際に、今回お話を伺ったビジネス誌の編集者の方も「メールであれば、時間のあるときにゆっくりチェックをすることができるので、ありがたい。」とお話していました。
メールアドレスを知らない方に連絡したい場合や、送付したプレスリリースに補足したい場合のみ、電話を掛けるのが良さそうですね。
おわりに
メディア関係者に連絡するときは、相手の忙しさを十分に理解することが大切です。
・媒体研究
・伝え方の確認(一瞬で内容が伝わる/相手が興味を持ってくれそうなワードを散りばめる)
・連絡するタイミング
この3つは事前に確認しておきましょう!
これまでメディアリストの順に電話を掛けていた方、これから広報を担当する方は、ぜひ「3つの確認」を試してみてください。
プロフィール
パートナーオブスターズ株式会社
広報・PR 大村 倫
1991年、埼玉県生まれ。昭和女子大学人間文化学部英語コミュニケーション学科を卒業後、ベンチャーサポート事業を行っているパートナーオブスターズ株式会社で広報を担当。
ベンチャー企業の魅力を学生に伝えるため、学生向けオウンドメディア「ビズキャンプラス」のライター兼編集を務める。
ベンチャー・スタートアップのための広報PRについて、自分自身、新米広報として学びながら情報発信をし、ベンチャーサポートに邁進。
Webサイト:パートナーオブスターズ株式会社
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