価格競争から脱出。 ブランディングのレシピ

第1回

そもそもブランディングって、ナニ?

 

ブランドって、こんな感じ。

ブランドの起源は、牧場主などが自分の家畜に「焼印」を付けたことからきています。焼印は、牧場主が家畜が自分の所有物であることを示すことが目的でした(英語では”burned”焼かれたの派生語とされています)。ここからも分かるようにブランドとはまず、目的商品を他商品と識別するための目印となるものです。その構成要素は、ロゴ、デザイン、色、ネームなど目につく要素から、音、香り、イメージ、品質、価格、希少性、価値観などの目には見えない要素などが複合して構成しています。 重要なのは、ブランドは商品/サービスそのものからだけではなく、対象相手/顧客との関連性から認識されるということです。

ブランディング? 簡単に言うと・・・

ブランディングをあえて一言で表現するならば、「とんがりを刺すこと」です。ターゲット/マーケットに対してとんがりを刺すことこそが、ブランディングで行っていくことです。 頭の中で「とんがりを刺す」ところをイメージしてみて下さい。このイメージを詳細かつ、具体的にしていくステップがブランディングで行っていくことです。「とんがりを刺す」には、いったい何をしなければならないでしょうか?

  • とんがりを固く、鋭くする
  • どこに刺すかをハッキリさせる
  • どのように刺すかを決める
  • 刺したとんがりを倒さないようにする

こうイメージすると単純ですね。

実際の商品/サービスで、このトンガリを刺していくのがブランディングです。複雑なことではありません。突き詰めて、キチンととんがりを刺すことができるかどうかで、本物のブランドにすることができるかどうかは決まります。

どんな企業が、 ブランディングで成功するのか。

ブランディングが効果を発揮するのは、いわゆる成熟市場にある企業です。成熟市場では、顧客が選ぶ理由がなくなってきています。機能、品質はほとんど均等、だとすると残りは価格・・・。そんな風に成熟した市場はなります。そこで、顧客が選ぶ理由となるのがブランドです。
だからこそ、成熟市場でブランディングを行った企業は成功します。例えば、ファーストフードにおけるマクドナルド、清涼飲料水におけるコカコーラ、エンターテイメントのディズニー、美容品メーカーの資生堂。ここに上げたのは分かり易い大企業ばかりですが、絞ったマーケットではそこで際立ったブランド認知をされている中小規模の企業が、もちろんあります。

ブランディングは、これからが勝負!

こんな質問を受けることがよくあります。確かに、新しく、最初からブランド構築を行った方がイメージができていないのでやり易いかもしれません。ですが、既存の企業、商品、サービスもリブランディングできます。今いる顧客が全てではありませんし、そもそもブランディングは一度何かをして完成というものでもありません。

ソーシャルメディアが広まっている現在、顧客との接点はますます増え、ブランディングの重要性も高まっています。顧客接点が増えているということは、中小、ベンチャー企業にとってもチャンスが広がっていることを意味します。是非チャレンジして、価格競争から抜け出して飛躍しましょう。

本コラムでは、企業、商品/サービス開発者の方に実際に利用できるブランディングの具体的方法、ノウハウ、事例をご紹介していきます。次回は、ブランディングでまずやるべき「コア」の構築についてです。

 
 

プロフィール

パートナーオブスターズ株式会社
代表取締役 星野 善宣

1979年生まれ、新潟出身。北海道大学工学部卒業後、大手専門商社にて海外(アジア市場)営業、中小企業向けコンサルティングファームにて業務変革、組織リストラクチャリングに従事。2007年1月パートナーオブスターズ株式会社設立、同社代表取締役。 スタートアップ/ベンチャー企業支援に特化した成長支援サポートサービス(ブランディング、広報PR、顧問サービス等)を提供。


地元新潟のベンチャーキャピタル取締役を2016年より兼務し、スタートアップによる地方創生にも取組む。


Webサイト:パートナーオブスターズ株式会社

価格競争から脱出。 ブランディングのレシピ

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