社長が交代してもうまく行く会社づくり

第13回

社内で一番厄介な仕組みとは?

仕組み経営株式会社  執筆

 

会社は全て仕組みで成り立っています。たとえば、営業の仕組み、開発の仕組み、人を育てる仕組み等々です。これらが上手く機能しているかどうかは別にして、会社の中には様々な仕組みが存在して、互いに影響を及ぼしながら動いています。

会社を動かす各仕組みが、いかに効果的に動いているかによって会社全体のパフォーマンスが左右されます。

そこで今日は、皆さんの会社の中にある様々な仕組みを4つに分けて考えてみます。まず自社の仕組みをそれら4つに分け、より良いものにしていく施策を検討することで、会社全体が良くなっていくはずです。


1.意図して作ったうまく行っている仕組み

このカテゴリーの仕組みは、すでにうまく行っているので、さらに良い成果が出続けるように改善し続けます。たとえば、情報共有や理念共有のために朝礼を行っている会社も多いと思います。朝礼は意図して作られることがほとんどですね。社長やリーダーが“朝礼をやろう”と思い立ってスタートするわけです。そして、実際に朝礼を続けるとみんなの調和がとれて、いい結果が出る。となると、その朝礼という仕組みは意図して意図して作ったうまく行っている仕組みとなります。なので、より良い結果が出るよう、朝礼のやり方を日々改善し、さらに良い仕組みにしていきます。


2.意図せず出来たうまく行っている仕組み

このカテゴリーの仕組みは、すでにうまく行っているわけですが、ほうっておくと継続されなくなる可能性があります。そこで、いまやっている方法を文書化し、継続していきます。たとえば、ある人が会社に早く来て、自分の机の周りを掃除しているとします。するとそれを見ていた他の人も自然と同じように早く来て掃除をするようになる。そのうち、部署全体で同じような習慣が出来る。これは誰かがこうしよう、と思って部署の仕組みを創ったわけではなく、経験則の中から何となく生まれた仕組みです。そして、それが上手く機能している。しかし、時間が経ち、部署のメンバーが入れ替わるとその習慣が受け継がれず、自然消滅してしまいます。せっかく良い仕組みが出来たのに、それが無くなってしまうのはもったいないことです。そこで、良い成果が出ているうちに、自分たちが行っていることを文書化し、部署の仕組みとして残していくわけです。これによって、部署内のメンバーが変わっても、良い結果を生み出し続けることが出来ます。


3.意図して作ったうまく行っていない仕組み

このカテゴリーの仕組みは、いい成果が出るように作ったにも関わらず、残念ながらいい成果が出ていないものです。こういった仕組みはその原因を考え、改善し、良い成果が出るようにしていきます。例えば良くある例としては、人事評価の仕組みがあります。人事評価を公正にしないといけないと思い、意図して評価の仕組みを創り上げます。しかし、実際に運用してみると、導入前よりも不公平感が増し、不平不満が増えてしまう。この場合には、もう一度、その仕組みを導入する目的に立ち戻り、どのような仕組みを創ればいいかを設計しなおすことが必要です。


4.意図せず出来たうまく行っていない仕組み


このカテゴリーの仕組みが一番厄介です。意図していないのに、いつも同じようにマズイ結果が出ている仕組みです。たとえば、離職が多い会社の場合、”社員が辞める仕組み”があります。もちろん、これは意図して作ったものではないです。”社員が辞める仕組み”があることに気が付きもしないので、いつも何で辞めるんだろう?と悩み続けることになります。そのことに気が付かない限り、同じように悪い結果が出続けることになります。


こういった分け方で現状を見ていくと、整理しやすいと思います。ぜひ自社の仕組みを分類し、必要な対策を検討されてみてください。


 

プロフィール

仕組み経営株式会社

世界中で実証されているノウハウを基に、中小・成長企業を「仕組み」で成長する会社づくりをご支援しています。


□ 自分が現場で働き続けないと会社が運営できない。

□ 社員に仕事を任せられない。

□ 家業から事業へ成長させたい。

□ 成長の壁を乗り越えたい。

□ 熟練社員にしか出来ないブラックボックス業務がある。

□ 社長が代わっても大丈夫なようにして事業承継を成功させたい。

□ 自分の会社を高値で売却したい。


このような課題を抱えている経営者/経営陣の方向け専門のコーチングプログラムをご提供しています。

Webサイト:仕組み経営株式会社

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