社長が交代してもうまく行く会社づくり

第14回

「仕組み化の経営術」 - 社長が頑張らなくても成長する会社

仕組み経営株式会社  執筆

 

このたび、「仕組み化の経営術」という本が出版されました。

タイトル通り、会社経営を仕組み化していこうという内容です。日頃から「仕組み経営」というブランドで中小企業の仕組み化を支援してきましたが、基本的にはコーチング型で1対1の支援を行っています。そのコーチングで行っていることをかなり凝縮してこの本に詰め込みました。

そのため、少し分厚くなってしまいましたが、全部で296ページあります。図表を多く入れたり、コーチング式に質問を入れたりしているので、読むのはそんなに大変ではないと思います。

皆さんの会社に適用しながら読んでいただければ、まさに仕組み化を実践できる本になっていますので、ぜひおご活用ください。

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■今日は、「仕組み化の経営術」の初めの部分に書いたことを補足説明していきます。

最初に引用したのは、マルセル・プルーストの言葉で、「本当の発見の旅とは、新しい景色を探すことではなく、新しい目で見ることなのだ」というものです。

経営していると、色々な困ったことや課題が出てきます。そのとき、新しいものを探しに行ったり、新しい技術を学びに行ったりするのも大事ですが、それよりも今ある会社、社員、商品を新しい視点で見ることの方が、課題や問題の解決策に繋がるのです。

仕組み化の経営術では、色々なノウハウを書いていますが、ノウハウよりも大事なのは経営者の視点を変えることです。

この本の中で、どうやってその視点を変えていくのかについて書いています。視点を変えるとはどういうことでしょうか。

■例えば、会社とは自分自身である、お金を生み出すマシンである、自分とは独立した生き物である、など自分と会社との関係性をどう捉えるかで、会社の経営の仕方は大きく変わってきます。

また、商品とは顧客に手渡すものだと考えるのか、会社それ自体を商品と見なして作り上げるものだと考えるのかでも、経営の仕方は変わります。

社員をコントロールすべき対象と捉えるのか、信頼すべき対象と捉えるのかでも、作る仕組みは変わってきます。

会社を経営することを、自由で豊かなライフスタイルを送る手段と考えるのか、自分の情熱や人生の目的を表現する場所と考えるのかでも、経営スタイルは大きく変わります。

■このように、物の見方や視点の違いで経営スタイルは全然変わるのです。では、どのような視点で会社経営をすればうまくいくのでしょうか。これに明確な答えはありません。人によって人生の目的が違うので、視点の持ち方も変わります。

ただ、会社を仕組みで持続的に成長させ、素晴らしい会社を作って社会に貢献するという会社を目指すのであれば、ある視点の持ち方があります。それが「企業家の視点」です。

例えば、ある工事関連の会社の経営者の方が、私が以前行ったセミナーを聞いて考え方が変わったと言っていました。その方は、自分が職人としてナンバーワンでありその技術で社員を引っ張っていく経営スタイルを貫いていたそうです。

しかし、セミナーを聞いて、本当の自分の望みは会社を永続させることだと気づいたのです。社長が変わっても回る会社にしないといけないと。

この視点の変化によって、経営のやり方は全く変わります。2時間のセミナーでノウハウも教えましたが、それよりも視点が変わったことが最も大きなインパクトがあったそうです。ノウハウは後から学べますが、経営者の視点が変わらないと何も変わらないのです。

■今日は、会社経営に対する視点を変えることの大切さについてお話ししました。より詳しいことは本書をご覧ください。

サブタイトルは「社長が頑張らなくても勝手に成長する」ですが、実は社長が一番頑張らないといけません。社長が頑張ることで、社員が無駄な努力をしなくても会社が成長するようになり、結果として社長が楽になるのです。

次回は、本の内容に踏み込んでお話ししたいと思います。お付き合いいただければ幸いです。

 

プロフィール

仕組み経営株式会社

世界中で実証されているノウハウを基に、中小・成長企業を「仕組み」で成長する会社づくりをご支援しています。


□ 自分が現場で働き続けないと会社が運営できない。

□ 社員に仕事を任せられない。

□ 家業から事業へ成長させたい。

□ 成長の壁を乗り越えたい。

□ 熟練社員にしか出来ないブラックボックス業務がある。

□ 社長が代わっても大丈夫なようにして事業承継を成功させたい。

□ 自分の会社を高値で売却したい。


このような課題を抱えている経営者/経営陣の方向け専門のコーチングプログラムをご提供しています。

Webサイト:仕組み経営株式会社

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