女性活躍企業100選 ~女性の採用「ララワーク」~

第3回

運営する保育園は常時満員、介護施設は1年で黒字化|「誇りを持てる場所づくり」で成果を上げるUBホールディングスの多事業展開

株式会社With us  執筆

 


このコラムは、女性が活躍し成長を遂げている企業が、今どのような取組をしているのか、女性活躍に対する企業の思い、今後の展望などを、女性の採用「ララワーク」の長橋と福田が女性目線でインタビューしていきます。

今回は、UBホールディングス株式会社 代表取締役の松井由起恵様に話を伺いました。

「女性のキャリア継続を支えたい」その想いから始めた保育園・介護事業

― 本日はよろしくお願いいたします。まずは、御社の事業内容を教えてください。

弊社は、人材派遣、保育・介護、企業ブランディングなどの事業を展開しています。グループ会社として、ユービーサポート株式会社、株式会社Root、ユービーケア株式会社の3社があります。

― 人材派遣事業をしながら保育園を始められたのは、どのような理由からだったのでしょうか。

人材派遣事業をしていて痛感したのが、女性のキャリア構築の難しさでした。子育てのためにキャリアを手放す女性はとても多いです。

そこで、当時は保育園不足が社会問題になっていたこともあり、保育園を作ればもっと多くの女性がキャリアを継続できると考えて、企業主導型保育園を始めました。現在は、企業主導型保育園と認可保育園の2つを運営しており、おかげさまで開業当初から満員の状態が続いています。

※企業主導型保育園とは…企業が自社の従業員の子どもを保育するための施設。認可外のため、自治体を通さず企業と利用者が直接契約できる。(従業員以外の子どもも受け入れ可能)

堀越こもれび保育園(ユービーサポート株式会社が運営する認可保育園)


― 企業主導型保育園は定員割れすることも多いと聞きますが、御社の保育園が成功しているのにはどのような理由があるとお考えですか。

弊社では、「お子様を通わせたくなる保育園」「保育士が働きたくなる保育園」を実現するために、さまざまな工夫をしています。

たとえば、お昼寝用布団やシーツ、着替えの洗濯などはすべて園で行い、保護者の方には「手ぶら」で送迎していただけるようにしました。子供たちは登園したら服を着替え、日中は園で用意した服を着て過ごし、帰宅時に着てきた服に着替えます。保護者の方が汚してしまった服を持ち帰っていただくことはありません。出勤時の荷物が少ないことは小さなことに感じるかもしれませんが、保護者から最も喜ばれるサービスの一つです。

また、保育士の労働環境をよくするため、保育以外の事務作業などを担う保育補助者と連携推進員を配置し、保育士の負担を減らすようにしました。仕事の持ち帰り、サービス残業を禁止とし、保育士のワーク・ライフ・バランスは、とても大切にしています。

ー 保育士の過酷な労働環境が社会課題になっている中、すばらしい取り組みですね。介護事業は、どのようなきっかけで始められたのでしょうか。

介護も、キャリアを中断せざるを得ない理由の一つです。また、自分自身も将来は利用する立場になると考えたときに、自分が通いたいと思える施設をつくりたいと感じたことも事業を始めたきっかけでした。

TREE市野(ユービーケア株式会社が運営する機能訓練型デイサービス)


― 介護施設とは思えない、素敵な建物ですね。

ありがとうございます。「利用者が誇りを持てる施設」「通っていることを自慢できるデイサービス」にしたいと考え、建物や設備にはお金をかけて、こだわってつくりました。

ここでは、専門スタッフと一緒に体を動かすトレーニングをしながら、利用者同士が社会的交流をしています。通うことで生活の質が高まる、そんな場にしたいと考えて、運営しています。

― 「生活の質」はとても大切ですが、実際には置き去りにされがちですよね。

そうなのです。そのため弊社では、保育園や介護施設の利用者の皆様はもちろんのこと、そこで働く人や、人材派遣で仕事に就く方、弊社の社員などすべての人に寄り添うようにしています。

ー 御社では、従業員の皆さんの生活の質向上も大切にされていると伺いました。

そうですね。従業員のワーク・ライフ・バランスはとても大切に考えています。残業もあまりないですし、有給休暇も自由に取れるようにしていています。休暇を取って「推し活」に行ったりして、プライベートの時間を楽しんでいるようです。

また、従業員には健康でいてもらいたいので、専用のスポーツジムも用意しています。

従業員用のスポーツジム

ただトレーニング機器を並べるだけではなく、ここに来るとモチベーションが高まるような場にしたかったので、広い部屋を借りて機器をたくさん設置し、InBodyという精密な体組成計を用意しました。任意で一年間のスコアアップコンテストを実施し、一位のスタッフには表彰を行っています。トレーニングはパーソナルトレーナーを配置していますのでマンツーマン指導を受けられます。

人材不足の時代でも人が集まる組織とは

― 人材派遣業に始まり、女性のキャリア中断を支えるためにさまざまな取り組みをされてきた松井様から見て、今の女性が働く環境をどう思われますか。

女性は、子育てや介護といった、どうしても避けられない状況のなかで働いてきました。これからは、企業側が従業員の状況に合わせた働き方を選べるようにしておく必要があると考えています。

― たとえば、男性の育児休暇取得が推奨されるようになってきましたが、そういうことですか。

何か特別な制度を整えるというよりも、「その人が今できること」をどう生かせるかが大切だと思います。

たとえば、弊社には週の半分を在宅勤務とする働き方を導入している事業もありますし、夏休みなどで預けられないときには子連れ出勤も歓迎しています。また、未経験からWebの仕事をしたいという女性社員がいたので、Webにつながるような仕事はないかと考え、在宅勤務でSNSの管理を任せたこともありました。働き方を柔軟に設計することで、女性に限らず多様な人財が継続して働ける社会になりますし、人材不足といわれる時代でも働きたい人は集まってきます。

― 結果的に、それが人財の定着や組織の力につながっているわけですね。今後はどのような組織にしていきたいとお考えですか。

従業員が思い描くキャリアを形成していけるようにしたいですね。

ホールディングスにしたのもその一環で、今は私が3社の代表をしていますが、将来は従業員に渡したいと考えています。チャレンジしたい人がいれば、社内ベンチャーの立ち上げにも挑戦してもらいたいですし、そういう環境づくりをしていきたいです。

インタビュー企業:UBホールディングス株式会社

 

プロフィール

【インタビュアー】
株式会社With us 女性の採用「ララワーク

女性の採用「ララワーク」とは…
子育て経験のある女性が、当たり前に社会で活躍する、そんな女性活躍社会を目指して、女性がいきいきと働く企業を増やします!子育てというキャリアをもった女性人材を企業に紹介し、定着のサポートまでお任せください。

◆ララワークについてはこちらから

 ・HP:主婦の就職支援「ララワーク」
     女性の採用「ララワーク」
 ・公式ライン:主婦の就職支援「ララワーク」


株式会社With us 代表取締役 長橋 知世
静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒

一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。

2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。

40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。

主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、女性が活躍する企業を増やし、本当の意味の女性活躍社会の実現を目指して活動している。

Webサイト:女性の採用「ララワーク」
      主婦の就職支援「ララワーク」
      セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
      サポートプラス社会保険労務士事務所


株式会社With us 取締役 福田 由季子
桐蔭学園高等学校卒
立教大学理学部数学科卒

IT企業に勤務後、退職して夫の海外駐在に帯同。現地で出産・子育てに専念する。

帰国後、専業主婦の在宅ワークチームを立ち上げ、PCスキル指導を通じて再就職を支援。

現在は、IT企業で企業ホームページの集客支援や採用サイト制作を手掛けるほか、企業研修講師として人材開発にも携わる。

Webサイト:株式会社ウェブリックハウス


セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。

ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。

自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。

◆ララ・コンシェルジュについてはこちらから

 ・HP
 ・女性起業家デジタルbook
 ・ポットキャスト:え?わたしも働ける?人生薔薇色ラジオ
 ・YouTube:「ララ・コンシェルジュ」チャンネル
 ・インスタグラム :ララ・コンシェルジュ
 ・Facebook:ララ・コンシェルジュ
 ・公式ライン:ララ・コンシェルジュ


サポートプラス社会保険労務士事務所は、横浜を拠点に、企業様の保険関係手続き、給与計算、人事労務相談、助成金のサポートをしております。
事務所開設当時から、スタッフは全員女性で、テレワーク雇用を可能としており、子育てと両立しながら働くことができる環境づくりを実践しております。
サポートしている顧問先様の成長が一番の喜びです。

◆サポートプラス社会保険労務士事務所についてはこちらから

・HP:サポートプラス社会保険労務士事務所


株式会社ウェブリックハウスは、SEO対策を柱とし、戦略コンサルティング、企業研修を行う企業です。
毎月40万人を集客するライター集団が、お客様の会社の売上アップに貢献します。

◆株式会社ウェブリックハウスについてはこちらから

・HP:株式会社ウェブリックハウス

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