ララ・コンシェルジュ~女性起業家STORY~

第61回

心身不調のどん底を経験、義母の声かけでアナウンサーへ…

サポートプラス社会保険労務士事務所  長橋 知世

 

このコラムは、どん底を経験した女性がなぜ起業に至ったか、そして今何のために、どんな思いで働いているのかを、サポートプラス社会保険労務士事務所の代表を務める長橋知世がインタビューしていきます。

今回のゲストは、フリーアナウンサーの力久由利子(りきひさゆりこ)さんです。

お仕事について教えてください。

フリーアナウンサーです。

ブライダル、演奏会、各種パーティーやイベント等の司会、ラジオのパーソナリティー、話し方講座の講師をしています。

最も多いのは結婚披露宴の司会です。

先日の「あかちゃんはいはいレース」のMC&実況も、面白いお仕事でした。

「赤コースの赤ちゃん、早い早い!青コースの赤ちゃん追い上げています!おっと、逆走がはじまったぁ–––」って!(笑)

その場を包み込むような空気をつくり、その空気をみんなで共有して味わう。

これが司会の醍醐味です。


アナウンサーを目指すきっかけは?

高校生の時、テレビで放送コンテストを見て放送部に入り、神奈川県でアナウンス部門3位に入賞します。

その実績から、翌年開催の全国大会で司会をしますが、1位2位の人は大きなホールでの司会、3位の私は小さいホールの担当で、ちょっと悔しかった…。

でも、小さなホールだからこそ、それぞれの持ち場のスタッフがチームとなり、この「場」が進行していく緊張と興奮が入り混ざった独特な“空気感”をカラダ全体で感じ、ゾワゾワ~っと鳥肌が立ちました。

「これを仕事にしたい!」そう思った瞬間でした。


アナウンサーまでの道のりは?

大学でも、アナウンス研究会に入り、アナウンススクールにも通っていました。

ところが、就職活動で臨んだ30社以上の“局アナ受験”は、すべて不合格…。

落ち込んでいると、ある企業の採用試験の結果が届きます。それは、アナはアナでも航空会社のANAでした。(笑)

私の理想とはちょっと違いましたが、きちんとした会社の教育を受け、放送業務をすることができました。

けれども、不規則な就業により心身ともに不調をきたし、3年ほどで退社することに…。

実家に戻り、結婚、転職もしますが、ストレスが重なり、またもや退職…。

私の“どん底”の時代…。

ひとりで悩んでいた時、義理の母が「ゆりちゃんの好きなことをやりなさい」と声をかけてくれます。

この言葉で、アナウンサーがずっと夢だったことを思い出したのです。ここで、私は一大奮起!アナウンススクールで再び勉強を始めました。

お仕事に繋がるように努力していたとき、スクールの講師でもあり現役アナウンサーでもある恩師から、声をかけていただきます。

「結婚式の司会、出来ると思うからやってみない?」

こうして、32歳の遅咲きアナウンサーが誕生したのです。


アナウンサーのお仕事は順調でしたか?

しばらくは楽しく司会のお仕事をしていましたが、大勢の人が幸せを最も感じるのが結婚式なんだというプレッシャーが緊張に繋がり、司会をするのが怖くなっていきました。

「プロとして、ミスをしてはいけない」

テクニックにとらわれ、自分の足元ばかりを見て、気持ちが落ちていってしまいます…。

そこに、高校時代にお世話になったアナウンサーの先生の訃報が重なります。

「私、アナウンサーになる夢を叶えました!って、報告して…ない…」

伝えることをお仕事にしているのに、本当に大事な人に、大事なことを、自分の言葉で伝えることができなかった…。

すっかり自信を失い、しばらくの間、コーチングを受けながら、話し方の講師をしていました。

大好きな司会の依頼をいただくけれど、不安で仕方ない日々…。

その時、コーチから「下じゃない!もっと前を見て!」と言われます。

私にとっての前とは、人を祝う気持ち、幸せな空間を共有する気持ち、そしてその先を見ていこうという気持ちです。

テクニックよりも大切なことを思い出すことで復活、これまで以上に、司会の醍醐味を深く味わえるようになりました。

もう一つ、私の背中を押す出来事がありました。

演奏会の司会依頼で大きなホールの下見に行ったところ、はす向かいにあったのが、高校時代に「この仕事をする」と誓ったあの小さなホールでした。

あのホールで悔しさを感じた自分が、20年経った今、その何倍もの大きさのホールで司会をすることになるなんて––––!

亡くなった高校時代の先生が、自信を失いかけていた私を見て、天国からチャンスを与えてくださったのかなと思いました。


力久さんが大切にしている思いとは?

伝えたい人がいる時に、伝えたい言葉を、伝わるカタチで相手に届ける…。

この教訓を胸に、アナウンサーをしています。

私のラジオ「え?わたしも働ける? 人生薔薇色ラジオ」の挨拶は「ごきげんよう!」。

これは、相手の健康や良い状態を願う大和言葉です。

私と空気を共有している人が、今より少しでも、笑えたり、気分が良くなったりすることを願っています。



【フリーアナウンサー 力久由利子さんのプロフィール 】

 

VOICE架け橋 代表

大学卒業後、航空会社グランドスタッフとして勤務。VIP・ファースト・ビジネスクラスなどの多頻度利用旅客の接遇を経験。その後、調剤薬局事務として従事。
2017年よりアナウンサーとなる。
婚礼司会、式典・演奏会・パーティー等各種MC他、ラジオパーソナリティ、執筆、講師としての活動を通して、「伝える」奥深さを味わっている。



今回インタビューした力久由利子さんのことをもっと知りたい方は、こちら女性起業家デジタルBookをご覧ください
フリーアナウンサー  VOICE架け橋  代表  力久由利子さん

 

プロフィール

【インタビュアー】
サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
アラフィフ女性に特化した人材紹介「ララ・ワーク」
代表 長橋 知世

静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒

一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。

2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。

2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。

40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。

主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。

Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
      セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
      主婦の就職支援「ララワーク

セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。

ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。

自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。

◆ララ・コンシェルジュについてはこちらから

 ・HP
 ・女性起業家デジタルbook
 ・ポットキャスト:え?わたしも働ける?人生薔薇色ラジオ
 ・YouTube:「ララ・コンシェルジュ」チャンネル
 ・インスタグラム :ララ・コンシェルジュ
 ・Facebook:ララ・コンシェルジュ
 ・公式ライン:ララ・コンシェルジュ

主婦はキャリア!

ララワークは、40代からの女性の再就職を応援します。
その方に合った就職先を一緒に探し、就職後もフォローアップします。
子育てがひと段落した主婦の方が、当たり前に活躍する社会を目指します!

◆ララワークについてはこちらから

 ・HP:主婦の就職支援「ララワーク」
     女性の採用「ララワーク」
 ・公式ライン:主婦の就職支援「ララワーク」

ララ・コンシェルジュ~女性起業家STORY~

同じカテゴリのコラム

おすすめコンテンツ

商品・サービスのビジネスデータベース

bizDB

あなたのビジネスを「円滑にする・強化する・飛躍させる」商品・サービスが見つかるコンテンツ

新聞社が教える

プレスリリースの書き方

記者はどのような視点でプレスリリースに目を通し、新聞に掲載するまでに至るのでしょうか? 新聞社の目線で、プレスリリースの書き方をお教えします。

広報機能を強化しませんか?

広報(Public Relations)とは?

広報は、企業と社会の良好な関係を築くための継続的なコミュニケーション活動です。広報の役割や位置づけ、広報部門の設置から強化まで、幅広く解説します。

当サイトでは、クッキーを使用して体験向上、利用状況の分析、広告配信を行っています。

詳細は 利用規約 と プライバシーポリシー をご覧ください。

続行することで、これらに同意したことになります。