第26回
育児だけじゃなくて仕事がしたい…リサイクルブティック経営へ
サポートプラス社会保険労務士事務所 長橋 知世
このコラムは、どん底を経験した女性がなぜ起業に至ったか、そして今何のために、どんな思いで働いているのかを、サポートプラス社会保険労務士事務所の代表を務める長橋知世がインタビューしていきます。
今回のゲストは、リサイクルブティック経営の林かおり(はやしかおり)さんです。
お仕事について教えてください
埼玉県飯能市でリサイクルブティック「リサイクルルームフォレスト」を経営しています。
お店を構えて20年になります。最初は自宅の二階で始めたお店でした。
近隣に住んでいる主婦の方がお客さん。
お弁当を作って持ってきてくれたりするお客さんたちと、楽しく仕事をしています。
リサイクルブティックを始めたきっかけは?
上の子が5歳になったとき、とにかく仕事がしたいって思ったんです。
仕事をしたい欲がたまって、もうムラムラしていました。もちろん、子育てもしっかりとやっていたという自負もあったので、思い切って開業しました。
この飯能市に越してきたとき、私にも子供にも友達はぜんぜんいませんでした。なので、自分から子供サークルを立ち上げていました。
前職はアパレル関係。販売計画の立案から、ファッションショーの企画、百貨店のセールスレディに対しての研修講師と、いろいろやってきました。
子供サークルで集めることができた子供の服と、このアパレル経験のルートから手に入る良い商品…ウチの二階が空いている…なにかできそう。
それが、このお店を始めた理由になります。
育児と仕事の両立で苦労したことは?
お店をやる決心をしたとき、下の子はまだ幼稚園の年少クラスでした。
開業するということは、とてもパワーの必要なことです。
当時、お店にかかりきりになってしまって、子供たちにさみしい思いをさせてしまったなという記憶があります。
算数の九九を覚える時期、あなたのお子さんがクラスで一番遅いと担任から言われたこと。
兄弟げんかの末、負けた次男が、私に会いに行くと言って、歩くと三時間かかるお店に行こうとして近所の人に保護されたこと。
申し訳ないという想いと、真剣にやらなければ仕事は続かないというジレンマにかられながら、必死になって動いていたことを思い出します。
子供へのうしろめたさは、いつも感じていました。
それをチカラに変えて…なんては言えませんが、仕事の手は抜きませんでした。
その分、休みの日は子供たちと、めいっぱい楽しく過ごしました。
保育園のお迎えはいつも一番最後。
でも、その時の子供たちが見せる、本当に嬉しそうに迎えてくれる笑顔は絶対に忘れられません。
私に向けてくれるその笑顔によって、私はいつも救われていました。
「笑顔」の大切さと、その暖かな心を伝播するチカラを、私は子供たちから教わりました。
お客様との関係で大切にしていることは?
私はお客さんとおしゃべりすることが大好きですし、得意です。
これって才能かもしれない。
お店にいると、「ここに来ると元気になる!寄って良かった!」なんてことをよく言われます。元気なんて、ただであげます!
元気が売れれば、もう少し儲かるのにね(笑)。
喜んでほしいという気持ちが伝わって、それが嬉しい言葉になって返ってくる。
柔らかくまぁるい言葉と気持ち。そして、笑顔。尖っていない人たちが、いつも私のお店にやってきます。
お客さんに、私はいつも応援されてるんだなぁって思います。
リサイクルなので、商品に高い値段はついていません。でも、悪いものは置いていません。
商品の中から、そのお客さんに合った商品を選びます。
以前の経験からそこには自信がありますし、信頼してもらっています。
最近、とても好評なのが、お客さんにLINEで流す個人的なエッセイ。
お店の私とは違った、ちょっと抜けている私の話。
わたしの抜けているところを、面倒みに来てくれている感じです。
お客さんに応援される幸せを、いつも感じて仕事をしています。
お店を通じて叶えたい思いとは?
笑って、喜んで、笑顔になって、そして安らいでもらう…それがうちのお店の定番商品。
お店にはいつのまにか人が集まる。
地域が活性化するような情報の交換ができたり、コミュニティの場となるようなお店。
そこにいるだけで、うれしい、楽しいという相乗効果が生まれてくる。
誰かが私に、私が誰かに影響を与えていく。
そして、みんながみんなのファンになっていく。
さみしいひとがいなくなる。
このお店にできないことはない…。
ふと思えば、自分のことではなく、どちらかといえばひとのことばかり考えている自分がいます。
【リサイクルブティック経営 林かおりさんのプロフィール】
リサイクルルームフォレスト 代表
「リサイクルルーム フォレスト」は良質なファッションアイテムを中心に、こだわりを持った女性の方のためのリサイクルブティックです。
地元 埼玉はもちろんのこと、東京、神奈川、千葉からも、「リサイクルショップで素敵なものに出会いたい」という方がお越し下さっております。清潔感のある店内、明るく綺麗なアイテムの良質な品揃えが魅力です。
取り扱いブランド一例: 自由区/ANAY/23区/ヨウジヤマモト/ミッソーニ
今回インタビューした林かおりさんのことをもっと知りたい方は、こちら女性起業家デジタルBookをご覧ください
プロフィール
【インタビュアー】
サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
アラフィフ女性に特化した人材紹介「ララ・ワーク」
代表 長橋 知世
静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒
一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。
2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。
2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。
40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。
主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。
Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。
ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。
自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。
◆ララコンシェルジュについてはこちらから
・女性起業家デジタルbook
・ポットキャスト:え?わたしも働ける?人生薔薇色ラジオ
・YouTube:「ララ・コンシェルジュ」チャンネル
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・公式ライン:ララ・コンシェルジュ
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