ララ・コンシェルジュ~女性起業家STORY~

第42回

不妊治療、離婚…みんなが笑顔で囲める食卓を目指し料理研究家へ

サポートプラス社会保険労務士事務所  長橋 知世

 

このコラムは、どん底を経験した女性がなぜ起業に至ったか、そして今何のために、どんな思いで働いているのかを、サポートプラス社会保険労務士事務所の代表を務める長橋知世がインタビューしていきます。

今回のゲストは、調理師&発酵ベジ料理研究家 Marukoro食堂の田畑衣理(たばたえり)さんです。

調理師&発酵ベジ料理研究家  Marukoro食堂の田畑衣理さん

お仕事について教えてください

平日は鎌倉で発掘…考古学の研究をしています。

そして、週末は料理教室やカフェなどを主宰しています。

完全な「二足のわらじ」状態ですね。

カフェでは「マクロビオティック」・「発酵」・「薬膳」の各種考え方を織り交ぜて調理し、提供させて頂いています。


「マクロビオティック」とは?

「マクロビオティック」とは、日本人が提唱し根付かせた食生活の知恵。

穀物や野菜、海藻などを中心とする日本の伝統的な食事を摂ることで、自然と調和をとりながら、健康な暮らしを実現するという考え方です。

私自身、患っていた病気が食事の改善で回復した経験から、このマクロビオティックという考え方をとりいれるようになりました。

現在、体にやさしくて美味しいお料理を提供すると共に、発酵が大好きなので、伝統発酵醸師として味噌・味醂・醤油等の発酵食品の専門家として、講師や料理教室開催などの活動をしています。


自分自身を大切にするきっかけとなる出来事とは?

小さいころは人見知りが激しく大勢の人がいるところが苦手でしたが、大学生の時に突然父が亡くなり、人っていつ死ぬのかわからないなと実感し、そこから沢山の人に積極的にかかわった方がいいと思うようになっていきます

28 歳で結婚、それを機に主人の実家敷地内に住むことに。

ご両親との仲もとくに悪くはない関係でしたが、跡継ぎを生むということをとても大事に考えている家でした。

ここで、なかなか子供ができず、そのプレッシャーや不妊治療から、次第に鬱っぽくなっていたのだと思います。

そして、ある大晦日、除夜の鐘を聞きながら、別居、離婚を突然告げられます。

はっきりとした理由を告げられない離婚。

でも今考えると、周りからは自殺を心配される程に精神的に落ちてしまっていた時期でした。

こんなことから、心理学やヒーリングを学び始め、他人軸ではない自分自身の取扱説明書を作っていこうという気持ちになっていきます。


料理家を目指したきっかけは?

結婚していた時に、お手伝いで畑仕事をしていた経験があり、収穫した野菜のフレッシュなおいしさを日々感じていました。 この記憶があり自分で野菜を作り、また料理も好きなことだったので、穀物菜食を中心としたマクロビオティックの学びを始めます。

そして、マクロビオティックを使った食事を提供している老人ホームから声がかかります。

このホームで働きながら、調理師免許と調理のスキルを学ぶことになっていきます。

そして、現在、考古学の仕事をしながら、更に食の知識を深め、大好きな発酵をメインとした料理家として活動しています。


田畑さんの「食」にお母さまの影響があるそうですが?

自分で作る料理には、動物性の材料・乳製品・白砂糖は使わないようにしています。

私が外で食べたものを、植物性オンリーでどう再現するかをいつも考えています。

アレルギーや不調は上記の材料でおこるとは限りませんが、どんなアレルギーや思想をもっていても、一緒に囲める食卓、私はそれを目指しています。

この考え方は母に繋がっていきます。

とても味覚の鋭い母だったと思います。

美味しいという感覚…それは旬を大切にするという教えでもありました。

ただ、母が江戸っ子のちゃきちゃきタイプで、小さいころは母の圧を感じ自分は一歩引いてしまう、そんな子供時代でした。

でも、この「食」に対する教えが、今の私の「職」となり、親子の確執の解消することになっていきました。

母が衣食住に困らないようにという願いが込めてつけてくれた「衣理(えり)」という名前は、昔は抵抗がありましたが今は大好きな名前です。


田畑さんの叶えたい思いとは?

私の料理は「おいしい」よりも「やさしい」と言われることが多いんです。

「おいしいの上を考えたらやさしいだった」と言われました。

「おいしい」という口の中の出来事ではなく、「やさしい」という感情にまで語りかけてくる料理。

食べることは生きる事。

食べることで癒されていく…食べるヒーリングになってくれれば嬉しい。

私はいつも笑っていることを心掛けています。

笑うことは、自分の心持に、とても影響を与えてくれるんです。

いっしょにいる人に、伝わっていき、そのまま輪になっていきます。

だから、うちの屋号もMarukoro(マルコロ)食堂

この輪の中に、みんなが入ってきてくれるというイメージ。

みんなが輪になる、その輪に入るとワクワクしてくる輪。

そしてみんなで笑顔で食卓を囲む。 そこにはもう幸せしかないんです。



【調理師&発酵ベジ料理研究家 田畑衣理さんのプロフィール】

・Marukoro食堂主宰・調理師
・一般社団法人国際発酵食医膳協会認定伝統発酵醸師®
・リマクッキングスクール師範
・レイキティーチャー&マスター
・セラピスト(算命・タロット・ヒプノ等)

時には考古学者、時にはマクロビベースの体に優しいお料理・スイーツをつくる調理師、時にはエネルギーワークをするヒーラー、時には算命やタロットでリーディング&カウンセリングしてみたり…
色々ツールはありますが、その時自分が好き!と思うものを提供しております♪



今回インタビューした田畑衣理さんのことをもっと知りたい方は、こちら女性起業家デジタルBookをご覧ください
調理師&発酵ベジ料理研究家 Marukoro食堂主宰・調理師 田畑衣理さん

 

プロフィール

【インタビュアー】
サポートプラス社会保険労務士事務所
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
アラフィフ女性に特化した人材紹介「ララ・ワーク」
代表 長橋 知世

静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒

一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。

2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。

2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。

40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。

主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、企業とのマッチングを進めている。

Webサイト:サポートプラス社会保険労務士事務所
      セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ

セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。

ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。

自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。

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