あなたの夢を叶える事業の作り方「ビジネス成功の5サークル」

第6回

ミッションを広めるためのビジネス戦略

一般財団法人 立志財団  坂本憲彦

 
 売上を伸ばしていくには戦略・戦術が大切です。いくらミッションが大事とは言っても、単に、夢や理想だけを語っていても売上は増えていきません。自分の中にしっかりした軸があるからこそ、それを広めるための戦略や戦術がとても大切になってきます。

 ミッションを広めるための戦略・戦術として必要なのが、コミュニケーション、マネジメント、マーケティングの3つです。

 コミュニケーションは、対顧客、対従業員、対取引先と人と関わる全ての面で影響があります。基本的には、聞く・話す・書くの3つの能力に分けられます。
 経営者はまず人の話を聞けるかどうかが一番大事です。部下や顧客の声を聞くことで、自社の次の方向性が見えます。経営者の仕事は人の話を聞くことと言っても過言ではないでしょう。
 そして、話を聞いたら、次に大切なのは話すことです。経営者は自らの理念やビジョンを多くの人に語る必要があります。
 そして、最後に書く能力です。言葉はあやふやな部分もあります。それを文字に書くことで明確に伝えることができます。

 次にマネジメントです。マネジメントは、事業の仕組み化を行っていくときにとても重要です。仕組み化をするには、人が最も輝けるように活かすことが大切です。マネジメントのポイントは2つです。
 1つはミッションに共感した仲間を集めることです。一緒にあなたの会社のミッションを実現したい仲間を集めることが大切です。利益優先で人を集めてしまうと、利益が出なければすぐに、その人は離れてしまいます。
 そして、もう一つは同じ性質の人を集めることです。能力はそれぞれ違っていいのですが、性格的に近い考えを持っている人を集めたほうが、結果的に意思決定が早くなります。企業の強さは意思決定の早さで現れます。
 多様な人が集まっても意思決定が遅くなれば、何の意味もありません。同じ性格で意思決定を早くすることが強みを生み出します。

 そして、最後はマーケティングです。マーケティングで大切なのはミッションです。よくあるのが経営理念で良いことを言っているのに、実際の現場ではまったくお客様のことを考えていないなんて会社もあります。
 ミッションはただの絵空事ではありません。現場でこそ使っていかなければならないものです。それはマーケティングでも同じです。ミッションを軸にしたマーケティングで顧客の共感を呼び、信頼を勝ち取ることが重要です。

 以上、コミュニケーション、マネジメント、マーケティングの3つの戦略・戦術を身につけて、あなたの事業をミッションにそって拡大していってください。


2016年2月10日 フジサンケイビジネスアイ掲載
 

プロフィール

株式会社ナレッジアクション
代表取締役 坂本憲彦


ビジネストレーナー。
銀行を退職後、30歳で起業し複数の事業を立ち上げる。
その経験をもとに77業種2000名以上の起業家・経営者の指導を行う。
「ビジネス教育で人々を幸せに」を理念に、起業家育成を行う坂本立志塾を主宰している。


Webサイト:一般財団法人 立志財団

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