第4回
伝統文化を守りながら、時代に合わせて挑戦を続ける|静岡木工が実現する持続的成長と今後の取り組み
株式会社With us 執筆

このコラムは、女性が活躍し成長を遂げている企業が、今どのような取り組みをしているのか、女性活躍に対する企業の思い、今後の展望などを、女性の採用「ララワーク」の長橋と福田が女性目線でインタビューしていきます。
今回は、株式会社静岡木工 代表取締役の杉本直子様に話を伺いました。
チャレンジする社員を増やした「行動規範」と「人事制度」
― まずは、御社の事業内容を教えてください。
「神棚の里」というブランドで、神棚の商品開発や企画販売を行っています。
商品は、神棚の里本店(静岡)と日本橋コレ室町店(東京)、そして願(ねがわくば)東京ソラマチ店の3つの直営店のほか、各地の販売店、ハンズ、ロフトなどで販売しています。また、インターネット通販サイト「神棚の里」も運営しています。
― 杉本様は、2024年に事業承継で代表取締役に就任されたと伺いました。承継にあたって心がけたことや、行ったことなどがあればお聞かせいただけますか。
代表交代の1年前から準備を始め、組織の再編成などの改革を進めました。
その時から今も変わらず心がけるようにしているのは、社員一人ひとりが自分の能力を十分に発揮できる会社にすることです。企業は社長ひとりのものではないので、社長だけが能力を発揮できればいいわけではありません。社員の成長とともに企業が発展していけるように、個々の能力を発揮できるような組織にしたいと考えています。
そのために行動規範を作り、それを浸透させるための研修なども行いました。
― 社内にはどのような変化がありましたか。
新しいことに積極的にチャレンジする社員が増えましたね。
「自ら動く」「提案をする」といったことを行動規範で明文化するだけでなく、たとえば社員からの提案が商品化された際には報酬に反映させるようにしたことが、社員のやりがいにつながっていると思います。
事業によい変化をもたらした「多様な人材の採用」
― 御社は、管理職の5割が女性だと伺いました。多くの女性が活躍されているのですね。
そうですね、当社は木工業ということもあり、以前は従業員のほとんどが男性で、女性の意見が通りにくい環境でした。しかし、7年前に直営店を始めた頃から女性従業員が増えていき、今では正社員とパート社員を合わせると女性が7割ほどになっています。
― 女性従業員は、正社員とパート社員のどちらが多いですか。
女性の6割はパート社員です。当社は、男女に関係なく、ライフスタイルに合わせて働きやすい組織を目指しているので、子育てを優先したい期間は柔軟に働けるパート社員を選び、子育てが落ち着いたら正社員になるという働き方も歓迎しています。
もちろん、正社員でも子育てや介護をしながらも働けるよう、有給を取りやすくするなど制度を整え、仕事とプライベートを両立できる組織を目指しています。
― 働く側にとっては理想の環境ですね。
そうですね。私自身も子育てをしていて、周りの方々に理解していただきながら仕事を続けてきましたので、それぞれの事情に合わせて働きやすい環境にすることを心がけています。
― 女性従業員が増えたことによって、どのような変化がありましたか。
女性従業員が増えたのに加え、新卒採用や再雇用を積極的に進めたことで、社員の年齢幅が広がりました。従業員が多様化したことで、さまざまな意見が出るようになったのはもちろん、若い社員の活躍によって、10代をはじめとする若いお客様が増えるといった変化もありました。
当社には、22歳から71歳までの社員がいます。各自が自分の強みを生かせるポジションや輝ける場所で働くことで、事業の発展につながっていると感じています。
神道文化を国内外に伝える「新しい取り組み」とは

― 海外で神社建立をプロデュースされるなど、新しい事業にも取り組んでいらっしゃいますね。
2024年に、タイ王国の「J-PARKシーラチャ日本村」に「シラチャ小國神社」という神社を建てました。この神社は、静岡県に鎮座する遠江國一宮 小國神社の神霊を分け遷したものです。
日本の神道文化を国内外に広めることは、当社として力を入れて取り組んでいきたい分野です。今回の神社創建は、その一歩となる大きな機会になりました。今後は、越境ECなどにも取り組んでいきたいと考えています。
― 国内向けの取り組みについても教えていただけますか。
若い方々に、神棚を祀るという文化を伝えていきたいですね。たとえば、女性の19歳、男性の25歳の厄年に参拝する方は多いですよね。そのときにいただいたお札を自宅で祀れるよう、若い方の生活に馴染む神棚の開発も考えています。
また、若手職人の育成を応援する活動も行いたいです。日本の伝統的な文化である「神道」や「神棚」を守っていくための一助として、新しいことにもどんどんチャレンジしていきたいですね。
インタビュー企業:株式会社静岡木工
プロフィール
【インタビュアー】
株式会社With us 女性の採用「ララワーク」
女性の採用「ララワーク」とは…
子育て経験のある女性が、当たり前に社会で活躍する、そんな女性活躍社会を目指して、女性がいきいきと働く企業を増やします!子育てというキャリアをもった女性人材を企業に紹介し、定着のサポートまでお任せください。
◆ララワークについてはこちらから
・HP:主婦の就職支援「ララワーク」
女性の採用「ララワーク」
・公式ライン:主婦の就職支援「ララワーク」
株式会社With us 代表取締役 長橋 知世
静岡県立沼津東高校卒
立教大学社会学部観光学科卒
一般企業、商業高校の教員として勤務したのち、出産を機に退職し家庭に入る。2児の子育てが終わってから、社会保険労務士資格を取得。
2018年に横浜で社労士事務所の開業に至る。
40代50代女性がもっと社会で活躍すべきと、セカンドキャリアの女性コミュニティを立ち上げ、一年でメンバー100名とする。
主婦はキャリアだと認められる社会を目指し、アラフィフ女性に特化した人材紹介業を立ち上げ、女性が活躍する企業を増やし、本当の意味の女性活躍社会の実現を目指して活動している。
Webサイト:女性の採用「ララワーク」
主婦の就職支援「ララワーク」
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」
サポートプラス社会保険労務士事務所
株式会社With us 取締役 福田 由季子
桐蔭学園高等学校卒
立教大学理学部数学科卒
IT企業に勤務後、退職して夫の海外駐在に帯同。現地で出産・子育てに専念する。
帰国後、専業主婦の在宅ワークチームを立ち上げ、PCスキル指導を通じて再就職を支援。
現在は、IT企業で企業ホームページの集客支援や採用サイト制作を手掛けるほか、企業研修講師として人材開発にも携わる。
Webサイト:株式会社ウェブリックハウス
セカンドキャリアの女性コミュニティ「ララ・コンシェルジュ」とは、人生経験を積み、さまざまなキャリアを経験した女性の第二の人生を応援していくコミュニティです。
ビジネスセミナーや食事会、交流会など、プライベートを楽しみながらビジネスをひろげていくための機会を提供しています。
自己成長できる場、仲間づくり、協業できる環境であり、女性の新しい生き方を承認し、これから社会に踏み出す女性にエールを送りたいと思っています。
◆ララ・コンシェルジュについてはこちらから
・HP
・女性起業家デジタルbook
・ポットキャスト:え?わたしも働ける?人生薔薇色ラジオ
・YouTube:「ララ・コンシェルジュ」チャンネル
・インスタグラム :ララ・コンシェルジュ
・Facebook:ララ・コンシェルジュ
・公式ライン:ララ・コンシェルジュ
サポートプラス社会保険労務士事務所は、横浜を拠点に、企業様の保険関係手続き、給与計算、人事労務相談、助成金のサポートをしております。
事務所開設当時から、スタッフは全員女性で、テレワーク雇用を可能としており、子育てと両立しながら働くことができる環境づくりを実践しております。
サポートしている顧問先様の成長が一番の喜びです。
◆サポートプラス社会保険労務士事務所についてはこちらから
株式会社ウェブリックハウスは、SEO対策を柱とし、戦略コンサルティング、企業研修を行う企業です。
毎月40万人を集客するライター集団が、お客様の会社の売上アップに貢献します。
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・HP:株式会社ウェブリックハウス
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