金星は美と愛のシンボルだけじゃない？金星効果をビジネスに役立てるには

１．金星：美と愛のシンボルを持つ惑星

今回は金星という惑星のビジネス効果を紹介します。

まずは天文学的な情報からおさらいします。公転周期は225日ですが、太陽に非常に近いため、地球から見ると常に太陽の近くに位置し、明けの明星や宵の明星として観測が容易です。

また、地球より太陽に近いがゆえ、地球からの観測時に太陽と48度以上離れません。

２．シンボルと金星のイメージ

金星のシンボルマークは女性として扱われています。一方、男性を象徴するのは火星です。おそらく、皆さんはこれらのシンボルを一度は目にしたことがあるでしょう。

これらは一般に「ジェンダーシンボル」と呼ばれています。

スウェーデンの植物学者で現代分類学の父と呼ばれる、カール・フォン・リンネ(1707-1778)は、著書の中で金星のマークを雌花（めしべしかない花）に当てはめました。また、雄花（おしべしかない花）は火星に、雌雄同体は水星を当てはめており、それ以外の占星術惑星記号も存在します。

この時代はまだ天文学と占星術が兄弟であり、疑似科学だったことも記号が採用された理由と思われます。

出典：

https://en.wikipedia.org/wiki/Planet_symbols

https://en.wikipedia.org/wiki/Carl_Linnaeus

上図：

リンネが手書きした中世の惑星記号。現存する最古の写本『Linnaeus Örtabok』（1725年、18歳の時に編纂されたが、1957年に初版が印刷された。レイ・ソサエティのご好意により、リンネC, Species Plantarum, vol. 1 (Stearn, 1957)のレイ・ソサエティ・ファクシミリから複製。[太陽（金）、月（銀）、土星（鉛）、木星（錫）、火星（鉄）、水星（水銀）、金星（銅）

（出典）https://www.semanticscholar.org/paper/Botanical-symbols%3A-a-new-symbol-set-for-new-images-Simpson/3412046bbdb11ad50fdf859755d2ccef9d66faff

金星はローマ神話で愛と美を司る女神ヴィーナスに割り当てられている事もあって、この表記は非常に絶妙でした。今日においてもこの表記は使用され続け、UnicodeにもFEMALE SIGNとして扱われている程です。

３．金星が扱う効果や影響

惑星と神々に当てはめられた役割や効果は、占星術においてはその効果が地上に及ぼすものとして考えられています。集合的無意識のように人類にも影響するという思想は独特のものであり、科学的ではないものの今日でも占星術界隈では通用している概念です。

今回のテーマである金星は、該当する女神が示す美と愛がテーマであり、美的センス・愛情表現・恋愛運・女性そのものや対女性運気を見る場合等に使われます。

また、語呂合わせではありますが「金」というだけあって金運にも関係しており、生まれつきの金運や、変動する人生の金運にも影響を与えると考えられています。

しかし金星の管轄は華やかな要素ばかりではありません。

ギリシャ神話で金星に当てはめられる事があるアテナは戦いや武器等を司る女神です。女性らしいという古い表現では収まりません。

奇しくも金星は、女性が持つ感情の深さや怖さを運気に及ぼす事があり、荒々しい運気の側面を見せることがあります。ある意味現実世界を反映していると言えるでしょう。

４．金星逆行によって起きる波風

この記事が発表される頃の７月２３日、金星が逆行現象を開始します。

水星のコラムで言及させて頂いた逆行現象と同様に、惑星の逆行は遅延や手戻り、見直し等といった現象をこの世に発生させると占い師は考えます。

そして金星の逆行は、この惑星が管轄している愛情と美・お金の分野に波及します。ビジネスでは女性をターゲットとする場合、この惑星を外して考えることは困難です。



金星は獅子座という場所で逆行を開始しますが、星座によっても影響が変化します。

獅子座で金星が逆行すると、以下の要素における風向きが変わります。

・人付き合い

　→ビジネスでは交際費や頻度に影響

・愛情表現の方法

　→個人では恋愛運・子供運等

・投資や投機、遊興運

　→ビジネスへの投機

・創作運

　→ゼロからものづくりに関わる方

今までの在り方に疑問を持ったり、進みが遅くなったり、プロジェクト自体の再検討が必要となるかもしれません。今回は７月ごろから既に余波が発生し、２３日近辺には現象が発生すると想定されます。

もしこの記事を公開した近辺で感情的、経済的に厳しい状況を体験されている場合、この惑星の影響を疑い、スケジュールに合わせた対策を組まれると良いでしょう。

５．天王星との凶角におけるビジネス対策

しかし今回は逆行に加え別の難しい問題も併発します。

以前コラムで紹介させて頂いた天王星が、金星と凶意を発する位置関係を結びます。これは７月２日近辺を皮切りに９月末まで３度にかけて再発の予定です。



この現象を占星術で読み解くと、以下となります。

　・突然愛情や好意が枯渇したり喪失するなど、気が変わる

　・突発的なトラブルにより、喪失感や寂寥感等を感じる

　・ビジネスや投資における資金繰り問題が突然発覚する

　・創作活動や人付き合いが突然不安になる

　・承認欲求が満たされず、突飛な行動を取ろうとする

このような状況において安易な対策をしても上手く行かないのは、ビジネスパーソンの皆様ならご理解頂けるかと思われます。

この凶意の根底には「エゴ」「自分本位」な意識や言動があり、惑星同士の位置と組み合わせでこれらが誘発されると占星術師は考えます。

そして利益優先の資本主義であるビジネスにおいても注意すべき時期と言えます。もしビジネスでこれらのような経験をしている場合、以下を考えてみて下さい。

　・順行に戻るまで、安易に切り替えや切り捨てを決断しない

　・過去の成功体験を元に安全で確実な道を進む

　・感情やエゴでメールやメッセージ、会話をしない

　・過去に御縁があった方や組織に相談してみる

可能であれば、事前に金星と遅い惑星が凶角を作る時期を読んでおき、プロジェクトのマイルストーンや進み具合を考えながら予定を調整することも有効です。

科学的ではない事は百も承知ですが、事前にスケジュールを決定できる段階であれば、それほど問題がでることも無いため、余裕がある際に一度お試し下さい。

６．まとめ：金星のビジネス有効活用

美容と健康などを中心とした女性ターゲットビジネスを行っている事業者様、女性が中心となってビジネスを構築している事業者様は、金星の動きを気にかけてみて下さい。

金星に対し凶星と呼ばれる惑星が凶角を作るタイミング、そして順行と逆行をチェックし、状況変化に備えておくと良いでしょう。

それ以外のケースでも、金星と天王星、又は冥王星が関連すると資金繰りを気にかける時期となりやすいため、長期視点のビジネス運用における補助としてお使い頂くことができるかと思われます。

　
次回予告：アメリカの西洋占星術とビジネス事情とは、裁判に勝利した占い師

次回は趣向を変えて、占星術の社会的人権？が非常に高いアメリカの情勢を紹介させて頂きます。僅かな記録に残る、裁判に勝利した女性占星術師、日本における隠れた占星術の活用事例等々、ビジネスよりの情報をお届けします。

今回はここまでとなります。お付き合いありがとうございました。

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