第1回
【国際テクノ協同組合】専務理事:笹本晃さん
株式会社アゴラ 柏木 太郎
コラム「外国人材採用への道」は、外国人材のプロフェッショナルである「監理団体」や「登録支援機関」の代表に外国人材採用に関するノウハウを教えていただくインタビューコラムです。今回のインタビューは、6カ国から技能実習生を受け入れている、国際テクノ協同組合の笹本専務理事に外国人材採用に関するお話を伺いました。
ミッションは「中小企業を元気にすること」
監理団体(組合)の特徴
技能実習生の受入れで言えば、インドネシア・ベトナム・フィリピン・ミャンマー・中国、そして最近アップデートしてモンゴルも追加し、6カ国からの受入れが可能なところが特徴の一つになります。受入れ国を増やすことで、組合員の選択肢を増やすほか、各国の社会情勢に対応できる体制を整えています。
その他に力を入れている点
国際テクノ協同組合は、技能実習生の受入れだけに力をいれているような組合ではなく、技能実習生を受け入れる組合員(企業さん)を何とかして盛り立てたいという想いがあります。例えば、共同購買事業や役務の提供という事業を通じて、企業さんをバックアップしつつ、技能実習生の共同受入れ事業を利用してもらうのが特徴です。
監理費を安くする工夫
共同購買、共同受注、役務など、組合に入ってくる手数料を、組合員に還元しています。そうすることで技能実習生の管理費が安くなるような仕組みも構築しています。
監理団体のビジョン
技能実習生の受入れ事業というのは、制度が改正されても名称は変わるでしょうが、引き続き残ると思います。むしろ、外国人材はさらに拡大していくと思います。国際テクノ協同組合としては、人材受入れだけに力を入れず、協同組合のサービスをしっかりと組合員に提供し、そのなかで外国人材受入れを利用してもらうことが重要であると考えています。「中小企業を元気にしていく」これがビジョンであり、ミッションです。
外国人材採用に関する注意点
技能実習生とは言え、受け入れる企業さんとの直接雇用となります。稀に、人材派遣と勘違いされている企業さんも見受けられます。その考えから発生するトラブルもあるようで、「ちゃんと仕事をしてくれないけど、どうしてくれるんだ?」と監理団体にクレームを入れるケースも耳にします。受入れ企業の雇用責任で育てていく。そして監理団体は一生懸命サポートする。受入れ企業には知識と意識をしっかり持っていただくことが注意点というかお願いしたいところです。
これから外国人材採用を考えている企業へ
受入れ体制がしっかりしているか、していないかで、結果が全然違ってきます。受入れに失敗すると、技能実習生本人もそうだし、受入れ企業、監理団体、送出し機関の全てが不幸になります。やはり良い結果を残さないといけないんです。それにはまずサポートする監理団体がしっかりしなければいけませんが、一番肝心なのは受け入れる企業の受入れ体制をしっかりと整えることが大事です。例えば、誰が仕事を教え、誰が生活の面倒を見てあげるか、誰が相談に乗ってあげるか。そのあたりは、監理団体にアドバイスをもらいながら、しっかりと体制を整えて技能実習生を受け入れて頂き、良い結果を残してもらいたいなと思います。
情報
千葉県富里市日吉台3-36-4スカイビル日吉台104