第12回
「KPI」をより具体的に設定する方法
今回は、プロセスマネジメントの「KPI」の設定方法についてお話したいと思います。
前回、「KPI」について目標から逆算する思考が非常に重要であることをお話ししました。今回は、その上で、「KPI」をより具体的に設定する方法について考えてみましょう。
最終的に、KPIは目標達成のための結果に対する先行指標になっていないといけません。また、組織として、その目標とする成果に向かっていることが日々の営業活動の中で確認できる指標でなくてはなりません。
そこで、前回、目標から逆算して営業マンの日々の必要行動量を設定する考え方を数値から逆算する計算方法をお話しましたが、もし営業マンの人数が8名でなく、6名だったとしたら、あなたがマネージャーだとしてどうしますか?
もし前提となる営業マンの6名に変わると、1日当りの訪問件数が6件になります。
業種業界にもよりますが、この1日6件という数字は、計画段階で破綻している可能性が高いです。
実際1回の面談時間を40分~1時間と標準的な時間で考えたとしても、午前2件、午後3件で、1日計5件が最大というのが、一般的です。通常移動時間などもありますので、移動効率が比較的良く回ったとしても1日5件面談できていれば、比較的効率的に訪問できていると思われます。(もちろん、飛び込み営業の場合は、訪問しても不在だったり、2~3分で断られたりということがあるので、全く別問題になります。)
では、営業マン1人当り1日6件(月間120件)回れないことで、前回のプロセスでは目標達成に向けて計画段階で破綻しているということになります。
営業幹部・マネージャーの役割は、「結果の最大化」であり、そのための「営業上の課題発見&課題解決」が大きな2つの役割だと思われます。
どう改善し、どう計画を見直せば、目標を達成できるでしょうか?
目標数字を引き下げますか?仕方なく社員を2名雇いますか?夜9時頃まで営業させますか?
参考文献一覧
・「90日間でトップセールスマンになれる最強の営業術」(東洋経済新報社)
・「成果にこだわる営業マネージャーは『目標』から逆算する!」(同文館出版)
・「これだけ!Hou Ren Sou(報連相)」(すばる舎リンゲージ)
・「ITメディア記事」
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プロフィール
プロセスマネジメント財団
代表理事 野部剛
1996年、早稲田大学卒業後、野村証券へ入社。本店勤務。4年間一貫して、リテール営業。トップ営業マンとして活躍。2005年5月、ソフトブレーン・サービス入社。執行役員を経て、10年7月に代表取締役社長に就任。営業マーケティングに関するセミナーを多数開催している。著書に「90日間でトップセールスマンになれる最強の営業術」
Webサイト:一般財団法人 プロセスマネジメント財団
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