第3回
誰も知らないCOCOA(コロナ接触確認アプリ)の真実
株式会社フリーウェイジャパン 井上 達也
本文はココアを開発した開発者の名誉のために書きます。ここに出てくる「おじさん」の実名はリンクサイトから推測してください。
そもそも、このシステムはコロナ対策をITの力でなんとかできないかという、ひとりのマイクロソフトの開発者の「想い」で「個人的」に作成を開始したものです。その後、九州を始め全国の技術者たちが「俺も協力するよ」という形で集まったボランティアによって開発されたシステムです。優れた多くの技術者たちの力を借りたこともありココアは3ヶ月程度で完成しました。
そんなときに「おじさん」がやってきました。「このシステムを政府に売ろう。俺は政府に顔が利くから金にしてやるよ」と言いました。しかし、このシステムはマイクロソフトのサーバを使っているものの、多くのボランティアによって作成されたものなので著作権も曖昧です。なので開発者は「売ることはできません」と断りました。するとおじさんは「じゃあ無料で仕様書とかソースをくださいよ。お国のためです」と言いました。
開発者はもともと日本のために作ったシステムということもあり、無料でおじさんにシステムを全部あげました。その後、おじさんはリンク先サイトのような仕組みでまんまとお金をせしめました。
急いで作ったシステムなのでバグもあります。もちろんスマホのOSのバージョンアップに合わせて修正もしていかなければなりません。開発者たちはおじさんに「ここを直さないとダメだよ」「バージョンアップに対応しないと大変だよ」と繰り返し伝えました。しかし、おじさんは聞く耳を持ちません。たぶん政府に継続的に費用がかかることを伝えていなかったんでしょう。また、おじさんが依頼した会社はITの派遣会社なのでITには疎い会社ばかりです。
そして皆さんも御存知なように、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」は不具合が多発しました。そして当初、作成した開発者たちには、真実を知らない国内の開発者から罵声を浴びることになりました。「こんなことになるのわかってたよね」「笑えるシステム」...。
当初開発した開発者の名誉のために書きました。
※おじさんの発言は間違っていませんが、言い回しなどは僕の類推です。
参考
https://www.tokyo-np.co.jp/article/87051
プロフィール
株式会社フリーウェイジャパン
代表取締役 井上 達也
株式会社フリーウェイジャパン代表取締役。クラウドシステムの会社としてユーザー数は34万社を超える。著書に「小さな会社の社長の戦い方」「起業を考えたら必ず読む本」などがある。
Webサイト:株式会社フリーウェイジャパン