第5回
やらなくても良いことをやめよう
前回は、時間の「有効活用比率」の求め方を紹介しました。
自分の目的に直接つながる行動を20時間取れたとして、その行動を取れる可能性があった時間全体が50時間だとすれば、40%が有効活用比率となるというものでした。
そして、有効活用比率の理想を高くし過ぎてはいけないという注意に触れつつ、時間活用の改善に取り組んでいこうと話しました。
今回は具体的な改善方法の紹介です。ずばり、「やらなくても良いことを、やめよう!」。
やらなくても良いことって、意外とたくさんあるものです。例えば会議。「自分は参加しなくてもいい内容だな…」と思うなら、思い切って主催者に相談しましょう。案外、あっさり同意が得られることもあるはず。
あるいは後輩に頼めること。「説明に時間がかかるから」と引き継げずにいる仕事があるなら、ちょっと時間を計算してみましょう。実は、少し時間をかけても頼んでしまった方がよいことって、ありませんか?
何かを調べるつもりでネットにアクセスし、ついニュースを読んでしまっている時間や、何となく見続けてしまっているドラマや雑誌があれば、その時間も有効化できますね。
ただ、こうした「やらなくても良いこと」は、机に座って考えているだけでは多くを見つけることができません。そこで再び、時間記録の提案です。
自分の目的に直接つながる行動と同様に、その他の行動も少し記録してみましょう。すると、思ったより多くの時間を使ってしまっている行動の中に、「やらなくても良いこと」が少しずつ見つかってきます。(ちなみに、私たちが開発しているiPhone=アイフォーン=アプリ「MyStats」は、こうした時間の記録や分析を簡単に行うためのものです)
時間に対する人間の感覚はとても曖昧です。だから「記憶」ではなく「記録」で「見える化」すると、意外な実態が分かり改善できるようになります。
そしていつもの注意事項ですが、「全てをキッチリ記録!」などとは決して考えないこと。
大切なことは続けることです。続ければ、少しずつでも改善できます。では続けるにはどうしたら良いか? それは、気軽に、楽しく、適当に取り組むことです。
ダメな自分を叱るためではなく、少しでも何かをできた自分を褒めるつもりで、取り組んでみてくださいね!
プロフィール
株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司
こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。
Webサイト:株式会社ネオレックス