第9回
メール時間をチェックしよう
今回は主に、仕事でメールを使っている人向けのお話です。
メールを読んだり書いたりしている「メール時間」が、自分の仕事時間のどの程度を占めているか、ご存じですか?
2年前に初めて自分のメール時間を記録してみたときの比率は14%。月間200時間仕事をしたら、28時間はメールに費やしているという計算です。
この時間は多いのか少ないのか。それは仕事の内容によって異なるもので、一概にはなんとも言えません。でも重要な点は「思ったよりずっと多くて驚いた!」ということです。
メール時間を記録してみると、大半の人が私と同様に「思ったより多い」と感じるようです。これは、メールを数分単位の細切れ時間で処理しているため、感覚では総量が分かりづらいからなのではないかと思います。
「ついで」に処理するメールがあるため、数分のつもりのメール処理が知らず知らずのうちに5分、10分、15分と長引いてしまっているケースがあることも理由の一つと考えられます。
作業の合間にちょっとメールを確認する。急ぎ返信が必要なものがあったので返信する。ついでに目についた社内報を読み、さらに業界のメールマガジンにも目を通す…。こんな経験、誰にでもありますよね。
そこで今回の提案は、まずはいつものように「記録して、実態を把握しよう」です。今日1日だけでも良いので、メール時間を記録し、自分がどの程度の時間をメール処理に使っているか、確認してみてください。
そしてもう一つの提案は、1日の中に「重要でないメールを処理する時間」をあえて持つことです。そして「ちょっとついでに…」と思った際に、「いや、これはあとで決まった時間に見よう」と考えるようにしてください。これにより、無意識のうちに使ってしまう時間を減らしていくことができます。処理する時間は、お昼休みの前後などが良いでしょうか。
最後にもう一つ。もし「自動受信機能」を使っていたら、是非オフにしてみてください。
メールを受信するたびにいちいちチェックしていたら、集中して仕事をすることができません。また、予定通りに仕事を進めていくことも、とても難しくなってしまいます。
メール時間は、今や多くの人に取って欠かせないものになっています。だからこそ、多過ぎず、少な過ぎず、上手に付き合っていきたいですね。
プロフィール
株式会社ネオレックス
CEO 駒井研司
こまい・けんじ PwCコンサルティング(現IBM)を経てネオレックス副社長。世界79カ国で利用されている自己管理のための無料iPhoneアプリ「MyStats」を発案。
Webサイト:株式会社ネオレックス