第22回
経営で成功している人が必ず実践!経営者の一番大事な仕事とは?
一般財団法人 立志財団 坂本 憲彦
「経営者の一番大事な仕事」
はじめに
ー こんにちは。今日は経営者の一番大事な仕事というお話を伺いします。
よろしくお願いいたします。
経営者の一番大事な仕事についてお話したいなと思うんですけれども、どうですか、
会社の仕事で一番大事な仕事って何だと思います?
ー 何でしょう?思い浮かびません。
いろんな仕事があるんですけれども、会社によって色んな仕事があると思いますが、
営業の仕事であったり、製造であったりとか、例えば仕入れの仕事であったりとか。
財務とか経理とか、いろんな仕事があると思うんですが。
経営者が一番やらなければいけない仕事って何なのか、というところですけれども、
どうでしょう?その中で。
ー 全体的に会社を見回して管理をするというのではないでしょうか?
一番大切な仕事は意思決定です
もちろん、そういう仕事も大事だと思うんですけども、
会社全体を見て管理してできているのかできてないのか見るのも大事ですが、
一番大切な仕事は意思決定です。
この仕事が経営者にとって一番大事な仕事です。
会社がどこに向かうかというのを決めるのが一番大事な仕事です。
ー それは会社の方向性を決めるということでしょうか?
そういうことです。会社の方向性をどこに持っていくのかというのを決める仕事が、
経営者にとって一番大事な仕事なんです。
会社が小さいうちは、たぶんいろんな仕事をしなければならないです。
社長自身が営業に回らなければならないとか、社長自身がものを作っているとか、
いろんなことをやらなければならないんです。
ですが、人が増えていけば、どんどんどんどんそういう仕事を委任していけるんです。
けれども、究極一番委任できない仕事というのは何かと言うと、「意思決定」です。
その意思決定の仕事というのは、誰にも委任ができないんです。
これはどんなに優秀なコンサルタントがいたり、どんなに優秀な部下がいたりしても、
経営者が最終的に意思決定しなければなりません。
その人たちが代わりに意思決定する、ということは基本的にないです。
経営者自身がしなければならないです。
この仕事をおろそかにしてしまうと、会社というのはうまく回らないです。
経営者が陥ってしまう危険なパターンとは!?
たまにいるのが、陥ってしまうパターンというのがどんなパターンかというと、
会社がうまくいかないということで、いろんなコンサルタントに依頼したり、
会社に入ってもらったりとかします。
けれども、その時に、意思決定をコンサルタントに委ねてしまう、というパターンです。
経営者自身も悩んでいて、どうしていいかわからないので、
コンサルタントの言うとおりにしようという形で、
コンサルタントに意思決定を委ねてしまうんです。
けれども、そうするとどうなるかと言うと、これ結構大変になります。
悪く言ってしまうと、会社が崩壊に向かってしまうということです。
要は、コンサルタントというのは、あくまでも意見を言う人なんです。
その会社の方向性を決定する人ではないんです。
社長がするべきもう一つの仕事とは!?
社長の仕事でもうひとつ大事な役割というのは、「責任を負う」ということなんです。
意思決定をすると、それに対して責任を負うというのは社長個人が最終的に背負うものなんです。
他の人が、例えばコンサルタントがこう言ったからこうする、
っていうふうにやったとしてもそのコンサルタントは責任を取るわけじゃないです。
自分の契約を切られるって言うことはあるかもしれないですが、
会社の負債を背負うとかっていうことはないです。
法的な責任を負うということはないです。
責任がない人が意思決定をしてしまうと、最終的な責任が取れない人がやってしまうので、
間違った判断をしてしまうと言うか、経営者が結局責任を取らないといけないので、
経営者が望んでいない結果になってしまうということがよくあります。
ー 最悪崩壊してしまうということですね。
社長が最終的に意思決定をしていないと社員が社長についてこなくなってしまいます。
これは非常に問題で、やっぱり会社というのは、良くも悪くも社長のもので、
人がついてくる社長のものということになってきます。
それが社長以外が意思決定していると、
下の人も誰の意思決定に従っていけばいいのかというのがわからなくなります。
決して社長が放棄してはいけない仕事です。社長が一番力を尽くさなければいけない仕事です。
他の人に委任してはいけない仕事というのは、「方向性を決める」という意思決定です。
ここをぜひ、しっかりとやっていただきたいです。
意思決定する上で一番大事なこととは!?
意思決定をする上で一番大事になってくるのが、
経営者の場合は自分の「心に聞く」ということですね。
ー 心ですか?
「内面に聞く」ということです。
最終的な意思決定というのはとても難しいことで、
捉われがちなのが、「頭で考えてしまう」ということです。
もちろんそれが全部ダメという訳ではないですが、
その前にやはり自分の心、直感、感性で意思決定するのが大事なことになります。
優秀な経営者こそ、最終的に「直感」になってきます。
ビジネスをやって行くといろんな局面が出てきます。
例えばA案B案があったとして、成功確率がそれぞれA案が80パーセント、
B案が30パーセントとすると、どちらを選びますか?
ー A案ですね。
成功確率が高い方を選びますよね?
それ頭で選んでいますね。
それ、単純に数字の比較で選んでますよね?
もちろんそういうことで選ぶこともありますが、
経営の場面で、あえてB案をえらばなければならない時もあるんです。
経営者に訪れる究極の場面とは!?
ー それはどういう時ですか?
B案をやることによって、そもそも会社のビジネスモデルか変わってしまうとか、
そもそも会社の価値観が変わってしまうとか。
短期的にはA案をやるんだけれど、長期的にはブランド構築だとか、
今は成功確率は低いけれども、そこをやっていかなかえればならない、だとか。
これは究極の場面ですが、そういった意思決定をしなければならないという場面が、
経営者には訪れることがあります。
そういう時、確率論ではなくて、社長は良いと思っていても
社員は全員反対しているということもあるわけなんですが、
そういった場合でも社長は責任を全部取っていかなければならないということです。
社長の感性が大事!
それでも最終的に、社長は自分が信じた方をやらなければならない、ということがあります。
そういう時に、頭で考えているだけではなくて、どっちがいいかな、というのを決めていくときに、
自分の感性が大事になってきます。
多くの経営者が頭で考えますが、頭で考えると間違った選択をすることが多いです。
自分の心に聞いて、本当に自分がやりたいほう、そしてそれが自分の私利私欲の為ではなくて、
世の中のため、公のために役立つことはどっちかということ。
本当の心、偽った心ではなくて、本当の自分の良心に聞いてみて、
直感に従って選んだものが意思決定になってくる。
というのが意思決定の一番大きな役割となってきます。
ぜひ、頭で考えるだけでなく、ご自身の経営者になればなるほど、
ご自身の感性直感に従って意思決定をしていただきたいなと思います。
ー ありがとうございました。
プロフィール
一般財団法人 立志財団
理事長、株式会社ナレッジアクション代表取締役 坂本 憲彦
起業家教育の専門家。
1975年、和歌山県生まれ。
一般財団法人 立志財団 理事長、株式会社ナレッジアクション代表取締役。
下関市立大学を卒業後、西日本シティ銀行に入行。6年間、法人・個人向けの融資や営業を担当する。30歳で独立し、ビジネススクール、速読講座、飲食店、貸会議室などを立ち上げ年商5億円まで成長させる。また、10年以上にわたり、1万人以上の起業家の指導を続けている。
自社開催の起業教育セミナーは500回以上開催し、延べ1万人以上が参加。富士ゼロックスやメットライフ生命、商工会議所、倫理法人会などの法人向けにもセミナーを開催しており、パソナ創業者南部靖之氏との講演実績もある。
「すべての人を真に導く」を真の使命として志ある起業家の育成に全力をかけて邁進している。起業家育成の活動の一環として2017年9月、一般財団法人立志財団を設立。2017年12月には実務教育出版より書籍『6つの不安がなくなればあなたの起業は絶対成功する』を出版し、1.1万部のベストセラーとなる。
Webサイト:一般財団法人 立志財団
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